「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか? あるいは「副業」をしたほうがいいのか? それとも「起業」か、「転職」をすべきなのか? このように感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しい。なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』では、余すことなく珠玉のメソッドを公開しています。受講者は6000人に及び、その9割が成功。さぁ、新しい働き方を手に入れましょう!

【40代サラリーマン必読】「給料が少ない!」と思ったらやるべきことPhoto: Adobe Stock

時間の心理的長さは年齢に反比例する

 私は50代後半のシニアですが、50代の10年弱は体感で2年、40代の10年間は3年にしか感じられませんでした。これを「ジャネーの法則」といいます。「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例する」という法則で、19世紀フランスの哲学者・ポール・ジャネが唱えました。

 たとえば10歳の子どもにとって1年の長さは人生の10分の1にあたります。ところが50歳の人にとっては人生の50分の1でしかないので、子どもの頃にくらべて時間の流れが5倍も早く感じるというカラクリです。

 それゆえ50代にとっての10年間は小学生時代の5分の1の2年くらいにしか思えないのです。40代や50代にとっての1週間は小学生時代の1日でしかなく、1ヵ月は1週間でしかないということ。「光陰矢の如し」ということざわは、ミドルやシニアへの戒めのために存在するのかもしれません。

日本人は、自分や家族よりも資本家のために人生を捧げている

 40代以降は、人生も後半戦に突入します。子ども時代の5倍速で過ぎ去る貴重な時間ですから、それを「誰のために使うか?」「何のために使うか?」で、人生の質がほぼ決するといってもよいでしょう。

 そんな有限で貴重な時間ですが、誰のために、何のために使うことが、一番幸せだと思いますか? おそらく、「自分や家族のため」「自分の志や自己実現のため」と答える人が一番多いでしょう。

 ところが、現実には「資本家のため」「資本家の自己実現のため」に、貴重な時間を捧げている人がほとんどです。なぜなら日本人の8割が、資本家に「雇われる働き方」をしているからです。「雇われる働き方」とは、貴重な時間を切り売りして給料と交換する働き方ですので、切り売りされた時間は当然、「資本家のため」に使われます。

 そんなバカな! と思われるかもしれませんが、それが現実です。なぜなら私たちは「資本主義」という体制・思想にどっぷりと浸かって生きているからです。「資本主義」とは近代ヨーロッパの大富豪が作り上げた「資本家のための社会」なので、税制を始めとする制度も社会の仕組みもすべて、資本家のために組み立てられているのです。

一家言ある人は経営者としての資質を備えている

 もちろん「雇われる働き方」自体が悪いわけではありません。30代までの若いうちはお金がないので、資本家に雇われて、ひたすらキャリアを積むしかないからです。その意味では、新社会人が「就職」ではなく「就社」を選ぶのは、賢い選択なのかもしれません。

 でも40代以降の人は誰でも、習得したスキルを社会に還元して貢献できるくらいのキャリアを積んでいます。その証拠に、社会人として数々の修羅場をくぐり抜けたおかげで、一家言くらいは持ち合わせていますよね?

 そして、一家言を持ち合わせていること自体が、自分の人生を経営できる「経営者としての資質」を十分に備えていることを意味します。その一家言をもとに、自分なりの軸足・判断基準をもって、決断できるからです。

 ほとんどの人は、自己肯定感が弱いせいで、自分の資質に気づいていないだけにすぎません。知らず知らずに獲得した自分の資質と、立ち位置の変化に気付けるかどうかで、人生の後半戦の質が決まるのです。

老後資金問題などを自動的に解決できる!

 もちろん、だからといっていきなり「雇われる働き方」をやめて独立するというのは早計です。「雇われる働き方」には責任が伴いませんが、一国一城の主となる働き方には責任が伴い、それだけリスクも増えるからです。成功することも大切ですが、失敗しないことも大切です。

 そこでまずは、お試しから始めてみてはいかでしょうか。デパ地下での試食感覚で始めればいいのです。本業で培ったスキルや、プライベートの趣味・嗜好を活かせれば、一石二鳥です。

 副収入が年間300万円以下なら原則として雑所得扱いなので、それは「副業」ではなく「副業ごっこ」にすぎません。「副業ごっこ」は「おままごとレベル」から始めるので、一家言ある社会人なら誰でも簡単にこなせます。すでに持っているモノやスキルをそのまま活かすだけなので、新たに何かを勉強する必要もないし、お金を出して何かを買う必要もないのです。

 それでいて、「副業ごっこ」を始めるだけで、自分らしく生きる「稼げるライフワーク」へと発展するので、いずれは「稼げるライフワーク」を土台にして独立することも可能です。そうなれば、年金問題や老後資金問題など、あらゆる悩みがすべて自動的に解決されます。

「時間=小さく刻まれた自分の命」を誰のために使いますか?

 6月10日は「時の記念日」です。飛鳥時代の天智天皇(中大兄皇子)の治世、西暦671年6月10日に日本で初めて時計による時のお知らせが行われたことを記念して、制定されました。

 そこで「時の記念日」にこそ、「自分の時間の大切さ」に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。命とは人生そのものです。そして人生とは時間から成り立っています。つまり時間とは、小さく刻まれた自分の命だということ。そんな限られた貴重な時間を「誰のために使うか?」「何のために使うか?」を改めて自分に問うてみるのです。

 もし時間を、「自分や家族のため」「自分の志や自己実現のため」に使うのであれば、今やるべき最初の一歩とは何だと思いますか?

 1分でも構わないので、貴重なスキマ時間を有効活用して、目を閉じて胸に手を当てて考えてみてはいかがでしょうか。

**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。