差別化を表すための言語化フォーマット

ここで言葉にしなければいけない要素は3つです。

相手の目的(あなたは~~~がしたいですよね?)
その目的が他社商品で手に入れられない理由(それは他社商品では手に入りません。なぜなら~~~だからです)
その目的を自社商品で叶えられる理由(うちの商品であれば実現できます。なぜなら~~~だからです)

もちろん噓をついてはいけませんし、不当に他社商品を下げてはいけません。事実として「他社商品ではできないが自社商品にはできる」ということを伝えるのです。

これが差別化を伝えるための言語化フォーマットです。

言われてみれば当たり前のことかもしれませんが、この3つが言葉で表現されているケースはほとんどありません。

多くの場合は、「うちの商品は最新の技術を使っています」「希少なこの材料を使っています」など、ライバル商品との違うポイントしか語っていません。最新の技術を使っていようがいまいが、顧客はどっちでもいいはずです。顧客が気にしているのは、その商品に価値があるかです。

ただし、そのことを明確に伝えなければならない。「A社とは違います」とだけ伝えても、顧客はわかりません。というのは、顧客自身もじつは自分が欲しい価値を具体的に把握していないからです。なので、提供者側から「こういうことしたいですよね?」と話題に出さなければいけない。そうじゃないと顧客は自分が望んでいることに気づかないんです。

たとえば、リビングテーブルにテレビ、DVD、FireTVなどのリモコンがたくさん並んでいた状態を煩わしく感じていた人は多いと思います。でもそれを「ひとつにまとめたい」という欲求は消費者からはそんなに上がってきません。単に「リモコンがたくさんあって邪魔」とは感じていたと思いますが、そういうものだと思っているので「リモコンをひとつにしたいなぁ」は言葉として出てこないんです。

顧客の願望は提供者が言葉にしてあげなければいけません。そして、それをやりたいんだったら、他社商品では難しいです。うちの商品であればそれができますよ」と伝えてあげれば、顧客はあなたの商品を差別化して認識するようになります。