実際に紙面に掲載された原文は
2. Oh no!
でした。sorryは誤るときの定番の語ですが、「気の毒に思う」というニュアンスもあり、転じてこうした「お悔やみ」の意味で使うこともできます(ここでは強調のためveryを繰り返しています)。
また、Oh no! という表現を知らない人はいないでしょうが、このように幅広い文脈で使われるということを知っていましたか?
単語の「運用能力」を高めよう
ボキャブラリーの学習と聞くと、とにかく知っている単語の数を増やすことだと考えてしまいがちです。
もちろん、語彙を増やしていくのは語学学習において大切なことではありますが、それと同じくらい、またはそれ以上に大切なのは、既に知っている基本単語の運用能力を高めていくことなのです。
イメージとしては、新たな語彙を上に上に積み上げていくだけでなく、既に頭に入っている単語を横へ横へ広げて幅広い表現を可能にする感じです。僕はこれを単語の「ヨコ展開」と呼んでいます。
ご存じの方も多いかと思いますが、英語ネイティブが会話で使うのは、sorryやtake、getなどの基本的な単語がほとんどです。
こうした基本語だけで、たいていの会話が成り立ってしまうのです。
こう聞くと「なぁ~んだ、英会話なんて実は簡単なんじゃないか」と思ってしまう人がいるのですが、残念ながら、そうではありません。
日本人のほとんどは基本語に対する理解が不足しているため、簡単なことすら英語で表現できないというのが実情なのです。
基本語をしっかり運用できるようになるには、それを意識したトレーニングを積まなければならないということを認識しましょう。
「ヨコ展開」のための最適な方法とは?
それではどうすれば、基本語を使いこなすことができるようになるのか。
まずは、基本語の中でも特に使い方のバリエーションが多い基本動詞の使い方を学び直すことをお薦めします。
「基本動詞」とは、簡単に言ってしまえば、take、get、make、have、go、come、work、turn、breakといった、学校の教科書で最初の方に出てくるような動詞のことです。
辞書などを通じて、こうした動詞がどのような意味で使われるのかを知り、それぞれの意味で使われている具体的な用例を頭に入れましょう。
これだけで、表現力が相当高まりますよ。
ここで、以下のエクササイズに取り組んでください。
基本動詞のエクササイズに挑戦
missを使った文を5つ書いてください(それぞれ別の意味で使うこと)
いかがですか? 基本動詞の例文を自分で書いてみるのは、意外と難しかったのではないでしょうか?