こうした中で、新たに企業価値をどう定義するか。私は「経済価値」に「社会&環境価値」「従業員価値」を加えた3つの価値を企業価値とし、これに「持続的成長可能性の可視化」を加えた4つの側面から、企業価値の創出を図っていくべきだと考えています。
では、新たな企業価値向上の実現に向けて、企業はサステナビリティやブランディングとどう向き合っていけばよいのでしょうか。
サステナビリティは、SDGsやESGとも、ましてカーボンニュートラルとも違います。3つの価値を並行して高めていくには、もっと広範囲のステークホルダーをフォローし、かつ我々がもっと身近に感じられる“ソーシャルグッド”なアクションを、自社の事業活動として展開していくべきです。
そして、この文脈を踏まえると、ブランディングはこれら3つの価値を統合し、持続的成長可能性を可視化するものとして社内外に蓄積・伝播させていくことを目指さなければなりません。別の視点でいえば、ブランディングを経営戦略に取り組み、経営判断や企業活動に縦横無尽に活用していくことが求められます。
サステナビリティ・ブランディングは、こうした時代の潮流を踏まえ、サステナビリティとブランディングを再定義したまったく新しい概念です。
まだなじみのない考え方ではありますが、これからの時代の新しい経済活動全般に、間違いなくフィットするものであると確信しています。