主語を相手にする
対して、上手に意見を伝えられる人は自分の意見を伝えるときも主語を相手にします。「私はこう思ったんですけど、どう思われますか?」と言った形で、相手が自分の意見をどう受け止めているかというところに重きが置かれているのです。
すると、相手も「私もそう思う」であったり、「私はこう思うかな」と意見を言いやすくなり円滑にコミュニケーションを取ることができます。
自分の意見を伝えるというのは、同時に相手も意見を言いやすくすることを意味します。自分は意見を言いやすいけど、相手は言いづらそうにしているというのはダメで、あくまでお互いが言い合えることがポイントなのです。
かくいう私も、NSC(お笑い養成所)の講師をはじめたての頃は、講師だからしっかり指導しなきゃいけないと肩肘を張って自分の意見を生徒たちに伝えていました。しかし、それは間違いで、その当時は生徒たちから意見が返ってくることはほとんどなく、気がつけば主従の関係ができてしまっていました。
それでは良くないと、自分の意見を伝えるときも生徒たちを主語に「講師としてはこう思うんやけど、自分ではどう思う?」と聞くようにしてからは、生徒たちが遠慮することなく意見をぶつけてくれるようになり、講師と生徒でありながら対等でいられる関係を築けるようになりました。
当然、人の意見を聞ける機会が増えたため、私も得られることが多く、いいこと尽くしです。少し話は脱線してしまいましたが、自分の意見を伝える際は意識してみてください。