都民必見、「東京ゼロエミポイント」

 例えば、東京都の「東京ゼロエミポイント」事業(2024年3月31日まで)は、都民が省エネ基準を満たしたエアコン・冷蔵庫・給湯器・照明器具に買い替えた際にポイントを付与される。エアコンは省エネ性能と冷房能力に応じて最大2万3000ポイント、冷蔵庫は容量に応じて最大2万6000ポイント、LED照明器具は4000ポイントなどが付与される。ポイントはLED割引券1000円分と、残りを商品券に交換できる。

 実際にどのくらいの還元率になるのか、家電量販店の店頭で調べてみた。

「ゼロエミポイント対象になります」と記載のあるエアコンの店頭価格をチェックしたところ、1万8000円分のポイントが還元されるのは20万円超えの機種、2万3000円分だと30万円超えの機種が該当した。還元率は1割弱といったところか。ただし、実際の購入価格は下取り値引きや現金値引き・早期割引などが絡むので、還元率の計算は簡単にできないのが現状だった。

 なお、ポイントの対象になる省エネ性能の条件はややこしいので、素直に店員さんに聞いたほうがいい。

冷蔵庫は価格帯が幅広い

 また、「東京ゼロエミポイント」の場合、冷蔵庫は内容量250リットル以下、251~500リットル、501リットル以上の3段階で還元ポイントが異なる。

 最大の2万6000ポイントをもらうには501リットル以上が対象で、6人以上向きとされている、かなりの大型冷蔵庫だ。逆に250リットル以下は単身用の2ドアタイプが多い。つまり、大概のファミリー用の冷蔵庫は251~500リットルに入る。2~3人家族だと300~350リットル、3~4人だと400リットル、4~5人だと450リットルクラスで、この区分のポイント数は、容量にかかわらず一律1万6000円分になる。販売価格は350リットルだと18万円前後、450リットルだと20万を超えてくる。つまり、容量が小さめのほうがお得感があるかもしれない。

 こうした家電買い替え補助は、東京都以外の自治体でも実施されている。ただし、対象家電や利用条件、還元金額はそれぞれ異なる。神奈川県横浜市では8月下旬からエコハマ(横浜市エコ家電応援キャンペーン)をスタートする予定だ。キャンペーンに登録した店舗で、対象となるエアコン・冷蔵庫・LED照明器具を購入すると、購入金額の20%がポイントあるいは商品券で還元(1台当たり上限3万円)する予定だ。

 関東ではそのほか、千葉県(2023年8月20日までに購入・設置分まで)、千葉県流山市(2023年8月31日まで)、埼玉県北本市(冷蔵庫のみ・2024年3月20日までに申請)、同・熊谷市(エアコンのみ。2024年3月29日までに購入)、栃木県(2023年9月30日までに購入。エアコン・冷蔵庫・ガス温水機器・LED照明器具)などがある。

 全国では他に秋田県、山形県、富山県、石川県、岐阜県、青森県(8月中旬開始予定)などが県単位で実施するほか、市が主体の補助もある。自分が住んでいる自治体に同様の制度がないか、ホームページなどで探すといいだろう。

 もらえるのは紙の商品券のほか、共通ポイントなどの還元が多い。購入後に専用サイトや郵送などで申請をするので、必要な書類は購入前に確認しておいた方がよい。また、補助の対象となる家電購入期限や申請期限も必ずチェックして、お得を取りこぼさないようにしたい。ただし、期間中であっても予算が消化されてしまうと早期に受け付け終了となるので、その点も注意した方がよさそうだ。