サウナの入り方に戸惑う初心者から、サウナ慣れしてととのいにくくなってきた熟練サウナーまで! それぞれに合わせた「究極にととのう」ための入り方を、自らもサウナーの医師が解説した書籍「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」が発売に! 日常のパフォーマンスをあげ、美と健康をレベルアップする「最高のサウナの入り方」を、世界各国のエビデンスを元に教えます。この連載では本書より、一部を抜粋してご紹介します。
1セット目から上段に座ると、ととのわない?
「できるだけたくさんととのいたい」。これはサウナーみんなの願いです。仮に3セット入るなら、3セットともととのいたいですよね。
ところが、熟練サウナーになるほど「最近、なかなかととのわなくなってきた」という人が増えてきます。その理由を探ると、意外に多いのが、
「早くととのいたいから、1セット目から温度の高い上段の椅子に座っている」というもの。
確かに、上段に座ると温度が高いので、心拍数も上昇しやすく交感神経優位になりやすいのですが、実は、1セット目から上段に座るのはおすすめしません。1セット目で負荷をかけすぎると、結果的にととのいにくくなるからです。
1セット目は心拍数が急上昇しやすい
実は、1セット目は心拍数の上昇が急なのです。2セット目、3セット目となるにつれ、心拍数の上昇は緩やかになっていきます。
その理由は、1セット目は、今日「初めて」のサウナだから。
どんなにサウナに通い慣れた人でも、1セット目はそれ以降のセットに比べて、最も体が反応しやすいタイミングです。そのため、全セット同じノリで入ってしまうと、1セット目で思った以上に体に負荷がかかって、心拍数が急上昇していることがあるのです。
そうやって1セット目で負荷をかけすぎると体が疲労してしまうため、それ以降のペースが乱れ、2セット目、3セット目で自律神経の状態が逆に下がってきてしまうのです。その結果、ととのいにくくなってしまいます。
最初からとばしすぎない!
最初から体に負荷をかけすぎず、安定して全セットととのうためのポイントがあります。
それは「サウナ室で座る場所を調整する」こと。
具体的には1セット目は下段、2セット目は中段、3セット目は上段に座るとよいでしょう(2段までしかない場合は、本書P38の温度状況を参照して、セットを重ねるごとにより熱い場所になるようにしてください)。
要は、最初からとばしすぎずに、少しずつ負荷をかさ増ししていくということです。
安定して体を温め、状態を等しくすることで、全セットととのいやすくなります。
ただし、外気浴が短すぎると体の負荷がリセットされず、次のセットで心拍数が急上昇しやすくなるので注意。しっかり休憩をはさみながら、全セットととのっていきましょう!
*本記事は、「医者が教える 究極にととのうサウナ大全」から抜粋・編集したものです。