エネルギー動乱Photo:PIXTA

東京電力ホールディングスなど旧一般電気事業者10社とJ-POWER、JERAといった大手電力計12社の2023年3月期の平均年間給与が出そろった。今回、上位の顔ぶれが変わり、ある社が初めてトップとなった。長期連載『エネルギー動乱』の本稿では、最新版の年収ランキングを紹介し、新顔がトップに躍り出た理由も解説する。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

東電、関電、中部電が
平均年収トップ常連だった

 大手電力12社の2023年3月期の従業員(単体)の平均年間給与が、各社が公表した有価証券報告書により判明した。

 12社の顔触れは、旧一般電気事業者と呼ばれる10社(東京電力ホールディングス〈HD〉、関西電力、中部電力、東北電力、九州電力、中国電力、北海道電力、北陸電力、四国電力、沖縄電力)と、電源開発(通称J-POWER)、JERA。

 ここ数年間は「中3社」と呼ばれる東電HD、関電、中部電が業界トップの座を争ってきたが、23年3月期はある社が初めてトップに躍り出た。

 しかも、この社は来期以降もトップ街道を独走する可能性がある。

 次ページでは、最新版の大手電力12社の平均年間給与ランキングを公開し、トップとなった企業の実名に加えて、トップに躍り出た“必然の理由”を解説しよう。