ChatGPTの活用に民間企業以上の熱意で取り組む自治体が増えている。特に地方自治体では、将来の公務員不足を見据え、業務を効率化する必要性に迫られているからだ。神奈川県横須賀市が代表格で、あらゆる部署で活用を進める。特集『コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別』(全32回)では、自治体専用ChatGPT3選を公開する。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
全部署でChatGPT活用進める横須賀市
地方公務員の人不足解消に高まる期待
「生成AI開国の地」を名乗り、全国の自治体から視察が殺到している市がある。神奈川県横須賀市だ。4月から職員全員にChatGPTを自由に使ってもらう取り組みを始めたのだ。
そもそも自治体や官公庁は、ChatGPTを活用する余地が大きい。大量の文書を扱う業務が至る所にあるからだ。
特に地方公務員のなり手不足は深刻化しており、行政業務の効率化は喫緊の課題だ。公務員のなり手の数を必要数で割って計算した充足率は、2045年に小規模自治体では約6割まで低下するという予測値もある。何らかの手段や技術を用いて、業務の効率化を図らなければ、仕事が回らなくなる自治体が続出するのは必至だ。自治体がChatGPT活用に熱を上げるのは、こうした将来の危機を見据えてのことだ。
それでは、ChatGPTは具体的にどのように使われているのだろうか。全国の自治体で利用が急増している「公務員専用ChatGPT」も登場した。その内容を三つのプロンプト(指令文)とともに見ていこう。