頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「週刊ダイヤモンド」「トップポイント」など数々の書評で絶賛。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。コンサル→ファンド→27歳アンカー・ジャパン入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。
「重さはわずか卵3個分」コピーは
どうやって誕生した?
私はモバイルバッテリーの重さを
「重さはわずか卵3個分」
と表現したことがある。
このときもいきなり「卵3個分」というキャッチコピーを思いついたわけではない。
発売当時、1万mAhのバッテリーで180gは圧倒的に軽かったが、それをわかっている人は非常に少なかった。
では、軽いと感じるもので喩えやすいものは何だろう? と考えているうちに、卵を思いついた。
調べてみると、1個約60gなので3個分と表現できた。
クリエイティブは基本的には限界まで左脳で考えたうえで、最後に右脳でどうするかだ。
どんな構成にするかまでは、基本的には左脳で考えられる。
「非合理の合理」と「無用の用」
本書で詳しく述べている「非合理の合理」は、「無用の用」という別の言葉でも表現されている。
『荘子』の
「人は皆有用の用を知るも、無用の用を知るなきなり」
からきた言葉で、一見すると何の役にも立たないように見えるものが、かえって大切な役割を果たすことがある、という意味がある。
「今の世の中を生きていくうえで直接的に必要ないもの、結果を出すのに必要でないと思われているものにも、実は大きな価値がある。 何もかも安易に切り捨てるべきではない」
という教えだ。
(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)