オリコンチャートのランキングは
どうやって集計される?
オリコンの合算ランキングには、ダウンロード数やサブスクでの再生回数も含まれているが、「CD売上=1枚1ポイント」に対し「ストリーミング再生回数=300回で1ポイント」。比重が高くないためにこうした差異が生まれている。
一方ビルボード・ジャパンは、米国の集計方法を参照しながら日本独自の指標も取り入れており、“「所有」と「接触」を網羅する”という設計思想を明示している。
提供するランキングデータは全部で16種類。総合チャートの「Hot100」、アルバム作品を対象にした「Hot Albums」を中心に、アニメソング限定、急上昇中の新人、インターネット上でのバズ作品、TikTokトレンド、アーティスト、作詞家・作曲家、などの多様なカテゴリに及ぶ。
「Hot100」は現在、CD売上のほか、ダウンロード聴取、ストリーミング聴取、ラジオ局でのエアプレイ回数、動画の再生回数、カラオケでの歌唱回数の6指標を総合しポイント算出している。CD売上は6つの接触チャネルの1つに過ぎない。
なお2022年末までは、さらにここに「ルックアップ指標」と「ツイッター指標」の2つが加わっていた。ルックアップは「CDをPCに取り込んだ際に楽曲データベースに接続した回数」のことで、主にレンタルCDユーザーを意識した指標。ツイッター指標は楽曲名・アーティスト名のツイート数から、口コミでの話題性を反映した指標である。
この2つを終了した理由は「データの提供元の都合」、「他の指標でカバーでき、役割を終えたと判断した」と発表されている。しかしいずれもファンダムの組織票の影響を受けやすい要素であり、”チャートハック”現象を回避するためであるという見方もある。