20世紀になって変化した
ヨーロッパの王族の結婚

全国都市緑化仙台フェアの会場を視察される秋篠宮家の次女佳子さま=24日午前、仙台市青葉区全国都市緑化仙台フェアの会場を視察される秋篠宮家の次女佳子さま=5月24日午前、仙台市青葉区 Photo:JIJI

 皇室・王室の結婚についての話題は、どこの国でも国民的な関心事でもある。しかも、彼らの結婚は、国民の結婚に対する考え方に大きな影響を与えてきた。そこで、日本のプリンセスたちの結婚の歴史を振り返り、併せて、眞子さま問題の総括、そして、佳子さまや愛子さまの結婚について予測したい。

 プリンスやプリンセスのロマンスは、「シンデレラ」や「ローマの休日」のように庶民までもが胸をときめかす夢の世界のリアル版だ。

 一方、王家のごたごたが政治や外交にも大きな影響を及ぼすことは、英王室を描いたNetflixのドラマ「ザ・クラウン」でもリアルに描かれた。余談だが、この番組のファンだった安倍晋三元首相がジョンソン元首相に「どこまで真実か」と聴いたところ、にやりとしてウインクしたと本人から聞いたことがある。

「ザ・クラウン」では、チャールズ国王とダイアナ元妃との離婚において、エリザベス女王の依頼で当時のメージャー首相が自ら交渉に当たったことも描かれていた。

 かつては、ヨーロッパの王族では、君主一族同士のみが結婚し、平民はおろか一般の貴族との結婚すら「貴賤婚」として差別され、王妃として扱われなかったり、子どもが継承権を持たなかったりした。このため、国際結婚が原則で、同国人とはめったに結婚しなかった。

 従って、王女は一生、プリンセスだった(ヨーロッパでは王女も妃殿下もプリンセスと呼ばれる)し、王妃も生まれながらのプリンセスだったので、特別の教育も必要でなかった。

 しかし、20世紀になると、英国でも国内の貴族との結婚が増え、戦後には、エリザベス王女の妹のマーガレット王女や娘のアン王女は平民と結婚した。