【総フォロワー数25万人!】長年の教師生活で多くの親と接したなかから生まれた、熱い思いの詰まった言葉を365個掲載した書籍『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』が、あらゆる年代の親に刺さると話題。親力アドバイザーとして名高い教育評論家の親野智可等氏がいま子育て中の人に伝えたいことがあります。

【効果抜群】歯みがきしない、片づけない、朝起きない子への伝え方Photo: Adobe Stock

子どもが食後の歯みがきを忘れた!

日ごろから「1日1回は子どもを笑わせるようにしている」というSさんのお話です。
ある日、子どもが食後の歯みがきを忘れたので、Sさんはこう言ったそうです。

「食べた後でやることって何だったかなぁ。あぁ思い出せないよぉ。さっきまで覚えていたのに忘れちゃった。あぁ何だったかなぁ。困ったなぁ」
Sさんは、変顔をつくったり頭を抱え込んで身もだえしたりしながら言いました。

それを見た子どもが、「歯みがきだよ! パパ忘れちゃったの?」と嬉しそうに言いました。
そして、洗面所に走っていき、歯をみがき始めました。

Sさんは「そうだった。ありがとう。助かった。パパまた忘れるかも知れないから、忘れてたら教えてね」と言いながら自分も歯をみがきました。
「ちゃんとみがかなきゃダメだよ」と叱ってしまいそうな場面ですが、このようにユーモアを交えながら楽しくやらせることもできるのは素敵です。

子どもに片づけさせたい!

また、あるママさんは、子どもに片づけをさせたいとき「さあ、片づけマンに変身だ」と言うそうです。
すると、子どもは変身ベルトをつけて変身ポーズをします。片づけマンになりきって、いそいそと片づけを始めるそうです。
この変身ベルトは、仮面ライダーを真似して画用紙で作った手作りのベルトです。「手作り変身ベルト」というキーワードで検索したらいろいろな作り方が見つかって、それらを真似したそうです。

子どもが朝起きない!

また、別のママさんは、娘が朝なかなか起きないので困っていたそうです。
そこで、寝ている娘の足を持って「うんとこしょ、どっこいしょ。それでもかぶは抜けません」と言いながら引っ張りました。これは教科書にも載っている「おおきなかぶ」の一節です。

すると、娘は笑いながら足を出したり引っ込めたりして、それで目が覚めて気持ちよく起きてきたそうです。

また、あるお父さんは、子どもを起こすとき「10秒で起きたら天才、20秒で凡才、30秒でチンゲンサイ。チンゲンサイなら食べちゃうぞ。用意ドン、1、2、3……」と言うそうです。
すると、子どもは29秒ぐらいまでに笑いながら起きてくるとのことです。

脳科学も賛同!

このようなユーモアを交えた言い方は本当に素敵だと思います。
脳科学によると、自分の言葉を自分の脳も聞いていて影響を受けるそうです。
いつもこのようにユーモアのある言い方をしていれば、まず自分が明るく楽しくポジティブな気持ちになれます。言われた子どものほうも、素直な気持ちで聞けるようになります。
ということで、みなさんも、ぜひユーモアを交えた言い方に挑戦してみてください。

◆本原稿は、『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』の著者・親野智可等が子どもに関わるすべての人に伝えたい書きおろしメッセージです。(次回へ続く)