ちょっとしたテクニックで
画面への映り方は「ばえる」

(1)目の高さ

 カメラと目線の高さをしっかり調整しましょう。目線より上すぎると顎が上がって緊張感がないように映り、下すぎると伏し目がちに見えて暗い印象を与えます(イラスト参照)。ノートパソコンにカメラが内蔵されている場合は、下に本を重ねるなどしてちょうどいい高さに設定しましょう。

 また、区画内は「バストアップ」という胸から上が入る状態にしましょう。顔だけでは口の動きしか見えませんが、バストアップなら手の動きも伝えられます。テレビのワイドショーで、出演者がアップになっているときの状況を参考にするといいでしょう。

宝塚「宙組」初代組長が直伝!リモート会議で評価に差が出る「ちょい足しテク」3選
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拡大画像表示 宝塚「宙組」初代組長が直伝!リモート会議で評価に差が出る「ちょい足しテク」3選カメラと目線の位置について。本書より 拡大画像表示

(2)背景

 背景にも気を遣いましょう。とくに、自宅で行うときは生活感が出すぎないよう注意が必要です。私は、自室の中の白い壁を選んでバックにしています。以前、後ろの戸棚が開いて中が見えている人がいました。そちらに気を取られてなかなか集中できなかったのを覚えています。

 かといって、オンライン用のバック画面を利用するのはあまりお勧めできません。ほかの人が使っているのを見れば分かると思いますが、顔が浮き上がってしまい不自然な印象を与えます。落ち着いた背景が見つからなければ、後ろの家具などを大きな布で覆ってもいいでしょう。

(3)明るさ

 テレビの収録では、出演者の顔をきれいに見せるために、照明機材の角度を調整して強めのライトを当てます。舞台も同様です。そこまでする必要はなくても、明るさには注意しましょう。逆光はもちろんNG。顔に影が出るようならカメラの向きを変えるなどの工夫をしましょう。背景が乱雑だったり、画面の明るさが不適切だったりすると、それだけであなたの印象は悪くなります。

 また、手の動きなどが見えずに、口だけで淡々としゃべられると、どうしても飽きてしまいます。その点、あなたの1区画は万全でしょうか。「人の振り見て我が振り直せ」で、オンラインの達人を目指しましょう。

スティーブ・ジョブズに学ぶ
ストライクゾーンでの手の動き

 スティーブ・ジョブズなどアメリカの優れた起業家は、みんな、ジェスチャーを交えながらのプレゼンが上手です。人が受け取る情報は目からのものが一番多く、なんらかの体の動きを加えることで、耳からの言葉がより強くインプットされると知っているからでしょう。

 日本の経営者も、世界で自社製品をアピールするために、そうした勉強を重ねているようですが、もちろん、社員一人一人にも同じことが求められます。ジェスチャーを「大げさで恥ずかしい」などと言っている時代は、とうの昔に終わっています。