20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である本書の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)
私立の理系の中でも人気校のひとつになっているのが東京農業大学だろう。
今回はそんな東京農業大の中から2学部をまとめて紹介する。(他学部については別記記事にて紹介予定)
国際食料情報学部
国際農業開発、食料環境経済、国際食農科学と、2023年に国際バイオビジネスから名称変更したアグリビジネスの4学科。熱帯地域の農業開発をメインにしている国際農業開発学科は、3年次には宮古島での農業開発実習が必修である。
選択制で1ヵ月から1年にわたる海外農業実習も体験できる。食料環境経済学科は、農業や食品産業での実地研修を国内外で行う。アグリビジネス学科は、経営者の視点で農業・食品ビジネスを学ぶ。留学生が多く、国際色豊か。語学やIT教育にも力を入れている。
2年の夏には国内外での実地研修が必修。「企業や農家の人が、授業で話をしてくれる機会が多く、
タメになる」そうだ。国際食農科学科では、地域の食と農について、生産科学、食品科学、人文・社会科学の領域から多角的に学ぶ。いずれの学科も、文系科目を使った受験が可能なので、文系寄りの学生も多く在籍している。
地域環境科学部
森林総合科学、生産環境工学、造園科学、地域創成科学の4学科がある。どの学科も3年次から専門分野に分かれて研究室活動を開始。森林総合科学科は、1~3年まで夏は奥多摩で集中実習を行う。生産環境工学科は、環境に配慮した農業工学を研究。
自然と共生できる農業生産や機械システムの開発に挑戦している。造園科学科は、里山での自然体験、植物の剪定や刈り込み、植栽デザイン、造園計画などを行い、専門技術を学ぶ。地域創成科学科は、農山村や都市環境が自然環境に与える影響について、さまざまな学問からアプローチする文理融合型の研究分野だ。専門性が高く、まじめな学生が特に多いと言われている。