枕木はバラストと呼ばれる砂利の上に置かれ、この構造をバラスト軌道といいます。枕木だけでなくこの砂利にも役割があり、枕木が地面に食い込むのを防いだり、走行による騒音を吸収したり、雨が降ったときに水はけをよくしたりします

 このバラスト軌道に対してコンクリートでつくられたスラブ軌道というものがあります。コンクリートは耐久性に優れており、ほかの材質より長持ちするというのが長所ですが、水はけはさほどよくなく、騒音も吸収しづらいという短所があります。

ドアの大きさも電車の輸送力に関係している
スムーズな乗り降りのための工夫

 混雑時や通勤・帰宅ラッシュの時間帯は多くの人が電車を利用します。乗車や降車の時間を短縮できれば、その分運行本数を増やせたり、スムーズな運行ができたりというメリットが生まれるもの。そこで重要になってくるのが、乗り降りに不可欠なドアです。この大きさや数によって、車両に収容できる人数や乗り降りにかかる時間が違ってきます。

 まずポイントとなるのがドアの幅です。ドアの幅が大きければ、それだけ一度に乗り降りできる人数が増え、ドアを開いている時間を短縮することにつながります。そうすれば、遅延のリスクが減って予定通りの運行がしやすくなるのです。しかし、ドアの幅が広いとその分座席の数が減ってしまいます。ドアの開閉や乗客の乗り降りにかかる時間か、着席できる人数か。路線の利用状況に合わせて、どちらを取るかが決め手になるでしょう。