【10月20日報道】
愛知県弥富市の中学校で、隠しカメラを使って女子生徒の盗撮を繰り返した64歳の男性教師が逮捕・起訴、その後懲戒免職。

【10月24日報道】
大阪府内の絵画教室内トイレで通っていた少女らを盗撮したとして逮捕・起訴された教室の元代表の男(38)の初公判が行われ、起訴内容を認める。

事件が明るみに出始めた背景に
見える、社会の変化とは

 盗撮という犯罪行為は、性犯罪の中では程度の軽いものと見なされがちだった。被害者が被害に気づきづらいこともあり、また罰則も軽かった。最近になって四谷大塚の事件が大きく報道されたのは、やはりそれが塾講師という教育者によるものだったことが大きいだろう。

 さらに、常習的で計画的な犯行であり、共犯者に同僚がいた事実、ネット上で「仲間」たちと情報共有していた醜悪さなどは、子を持つ親でなくても衝撃だっただろう。
 教師や教育者による性犯罪は今に始まったことではない。しかし最近になってこのような事件が騒がれ始めている背景には、いくつかの社会の変化があると考えられる。どのような変化かを挙げてみたい。

1.盗撮事件の増加
 
 刑法犯の認知件数が全体として減少する中で、盗撮は2010年頃から増え続けている。今年5月の報道によれば、過去1年間の盗撮行為での検挙件数は5700件となり過去最多(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/483401)。10年前から約2倍に増えている。

 スマートフォンの普及で誰でも簡単に高画質の画像や動画を撮ることができるようになり、街中でスマホをいじっていてもそれだけで不審に思われることはまずない。

 これに加え、SNSなどで動画の共有・拡散が容易になってしまった。盗撮で逮捕された人が「ネット上で盗撮動画を見て自分でもできると思った」といった趣旨の供述を行うこともあり、影響は計り知れない。