日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多い。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行された。ネイティブもあきれかえる、職場では絶対に使えないその内容とは? 同書から特別に一部を公開する。

ろくでもない英語の言い訳300イラスト:村上テツヤ

「これまでの経験を教えてください」
「あなたは、今までに食べたパンの数を覚えているのですか?」

“Could you tell me about your past experiences?”
“Do you remember how many pieces of bread you’ve eaten in your life?”

 未経験が当たり前の学生と違い、社会人の面接試験で最も重要視されるのが経験人数……失礼。「経験」です。実務を行い結果を出すことが求められる以上、当然といえば当然です。職務に関わる経験が最も大切ですが「100mを10秒台で走れる」「相手の心に直接語りかけることができる」「倒すと経験値が2倍もらえる」といった特殊な能力も意外性があって魅力的です。

魅力を感じない職務経歴

「これまでの経験で何を学びましたか?」
「未経験のまま30歳になったので、魔法が使えると思います」

“What have you learned from your past experiences?”
“Since I’ve turned 30 with no experience, I believe I can use magic.”

 それは多分、都市伝説です。

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「前の会社では、どんな仕事をしていましたか?」
「三国志に例えるなら、正史と演義、どちらを聞きたいですか?」

“What were you doing in your last job?”
“If we were to compare it to the Romance of the Three Kingdoms, which would you like to hear: the historical account or the novelized version?”

 例えないタイプのキャリアを聞きたいです。

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「前職を辞めた理由を教えてください」
「地位が私を育てられなかったので、辞めました」

“Why are you leaving your current position?”
“I decided to leave because the position couldn’t nurture me as a business person.”

「スタンフォード監獄実験」の研究結果に疑問を呈す結果となりました。

(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』を抜粋、再構成したものです)