日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多い。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行された。ネイティブもあきれかえる、職場では絶対に使えないその内容とは? 同書から特別に一部を公開する。

ろくでもない英語の言い訳300イラスト:村上テツヤ

「資料がない方は、私の理性が残っているうちに手を上げてください」
“If you didn’t get a handout, raise your hand before I lose all control of myself.”

 現実では口にしないけれど、テレビや映画、漫画などの創作物ではよく聞くセリフ。ほかにも「消えろ! 俺の気が変わらないうちに!」と、組織に背いて人質を逃したり、「犯人がわかりました」とロビーに宿泊客を集めたり、お金持ちの「ざます」や広島県以外の老人の「じゃのう」などと枚挙にいとまがありません。現実には使わないであろう例文を学びライバルに差をつけましょう!

会議を盛り下げるフレーズ

「議論が盛り上がっているところすみません、ミーは何しにこの会議に?」
“Sorry to interrupt while the discussion is heating up, but what exactly am I attending this meeting for?”

 ユーじゃないので、ミーにもわかりません。

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「このデータからわかる通り、この商品を買った人の98%以上が48時間以内に何らかの水分を摂取しています」
“As you can see from this data, over 98% of people who bought this product consumed some form of hydration within 48 hours.”

 日本での会議において、意味のある議論はタブーとされていますので、例文のような様々な表現を覚えておくことをおすすめします。

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「ご意見はありませんか? 黙ってないで、ワクチンみたいに反応してください」
“Does anyone have any comments on that? Please react like a vaccine, don’t just stay quiet.”

 コロナ禍が去りつつある今、すっかり話題にのぼらなくなったコロナワクチン。かつてちまたでは、予防効果はそっちのけで「副反応」の話題でもちきりでした。国民の約8割が接種したとされる貴重な共通体験ですので、例文のように多少無理があっても例えとして使用してみてはいかがでしょうか。

(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』を抜粋、再構成したものです)