真言宗の尼僧である悟東あすか氏は、幼い頃から「見えない存在」を感じ取っていたが、そのことで生き辛さを感じていた。しかし、得度した際にお大師さまに祈って以来、何かを見ることはなくなり、そして徐々に祈る時にご神仏からのメッセージを受け取れるようになったという。
そんな悟東氏のもとに時々寄せられる、悩みを抱える人からの相談に対して、ご神仏から授かった答えやメッセージの一部を紹介しつつ、ご神仏のメッセージは誰もが受け取れるものだと教えくれている『神さま仏さまが教えてくれた 迷いをすっきり消す方法』を読むと、「神さま仏さまなんて、いるわけない!」と思い込んでいる人でもいつしか、「神さま、仏さまに祈ってみよう!」という気にさせ、仏教をもっと知りたくなってしまうはず!
今回は『神さま仏さまが教えてくれた 迷いをすっきり消す方法』から一部を抜粋・再構成して紹介します。(初出:2022年2月2日)

【幸運な人は知っている】福の神に縁のある人、貧乏神に好かれる人。その決定的な違いとは?【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

貧乏神にも存在意義がある?

悟東あすか 悟東あすか(ごとう・あすか)
高野山真言宗尼僧であり、漫画家
幼い頃から「見えないもの」の存在を感じ、それに悩まされることもあったが、得度した時にお大師さまに願うことで、以後は祈る時にだけ感じられるようになり、現在に至る。
尼僧としては、1984年、高野山別格本山西禅院徒弟として得度。受明灌頂授了。2006年、高野山大学加行道場大菩提院にて加行成満。同年伝法灌頂授了。2007~2009年、高野山大学にて中院流一流伝授授了。漫画家としては、1989年に集英社少年ジャンプ第30回赤塚賞準入選。同年週刊少年ジャンプ夏期増刊号にてデビュー。著書に『神さま仏さまがこっそり教えてくれたこと』などがある。
Photo by 松島和彦

福の神とは、幸福をもたらしてくれるご神仏全般を指します。七福神は、その代表と言っていいでしょう。

一方、貧乏神は、その福をことごとく奪ってしまう神さまです。

人を不幸にする神さまがいるなんて、と驚くかもしれません。しかし、貧乏神も人間に気づきをもたらすために必要なので、この世に存在しているのです。

福の神をはじめとするご神仏は、みなとてもきれい好きですが、貧乏神は違います。

汚い家や場所が大好きで、散らかった不潔な場所に引き寄せられます。

福の神が本当に重視するのは、その人の生き方です。

また、貧乏神も人間の生き方を見てやって来ます。貧乏神はお金がない人につくと言われていますが、実はそうではないのです。

では、貧乏神が一番好きなのはどんな人でしょう?

それは、何でも人のせいにするタイプです。

また、人当たりのキツい人、自分のことしか考えていない人も、貧乏神は大好きです。つまり、心の貧しい人が貧乏神に好かれるというわけですね。

ですから、他人を意地悪な気持ちで攻撃したり蹴落とそうとしたりしていると、貧乏神がにじり寄ってくると思っていてください。

心が貧しい人は自然と経済的にも貧乏になっていくので、そういう人につく神さまが貧乏神と呼ばれるようになったのです。

同じように、福の神もお金持ちにつくわけではありません。心の豊かな人に好んでつきます。

心の豊かな人とは、文句や悪口を言わず、周囲のために尽くせる人です。

また、自分のもっているものを喜んで分け与えることのできる人です。そんな人は、まわりに応援され、ご神仏にも守られるので、経済的にもどんどん潤っていきます。