実務を体験するからこそ、
仕事内容や自分の適性への理解が深まる
では、オープン・カンパニーを含むインターンシップ等全体への参加状況はどうなっているのでしょう。
「インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの参加状況」を聞いた2023年9月時点での調査では、インターンシップ等に参加した25年卒学生の割合は、就職意向者(まだ志望進路を決めていない者を含む)全体のうち85.2%を占めていることがわかりました。平均参加社数は5.94社。多くの学生が、夏の時点でインターンシップ等に参加していることがうかがえます。
プログラム期間別の参加状況では、「半日」の割合が最も高く63.0%、次いで「1日」が51.2%でした。「5日以上~2週間未満」の経験割合は15.9%となり、単日開催プログラムへの参加の多さが目立ちます。
2日以上のプログラムへの参加しなかった(できなかった)理由を聞くと、「学業の都合(授業や研究など)で予定が合わなかった」が最多で50.8%となり、次いで「プライベートな都合(部活やサークル、アルバイトなど)で予定が合わなかった」が34.1%に。スケジュール調整が大変な中、参加可能なプログラムを探している状況が読み取れるでしょう。
各プログラムへの参加満足度について聞くと、1日以下のプログラムで「満足している」と答えた学生は46.4%でしたが、5日以上では73.4%が「満足している」と回答しました。開催期間がより長い方が、満足度が高い結果になっています。
プログラム内容は、期間が長い方が、「仕事をしている社員に同席あるいは同行する」「社員の補助的な業務の一部を経験する」など、業務経験を積めるものが相対的に高くなっています。参加して良かった点を聞くと、「職場の雰囲気を知ることができた」「自分のスキルを見極めることができた」などの項目で、「1日以下」と比べて「5日以上」の割合が高く、15ポイント以上の差がありました。
調査では、5日以上の中でも、タイプ③の「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」に限定して、具体的にどのようなプログラムが行われたのかをヒアリングしました。参加した学生からは、「実際に、発案、設計、開発を行った」「実際にリリースされているアプリの開発タスクの1つを割り振ってもらい、メンターの指導の下、実装やレビューなど一通りの実務を実施した」など、実務経験を積めたという声が多く寄せられました。