あえてゲーム性を作り込まず、NFTしか作らないのは、「どうゲームを遊ぶか、コミュニティの中でルールを持ち、維持してもらいたい」(事業を統括するスマートニュース執行役員・スマニューラボ取締役の佐々木大輔氏)という考えからだ。

「例えば遠野市は観光地なので、もし1カ所(チェックインの店舗など)に行くと、まだ行っていないところに行ってみたくなる──そんなデザインをしている」(佐々木氏)

ではなぜスマートニュースの子会社がこのような事業を始めるのか。佐々木氏はかつてパーソナルコンピューターやインターネット(World Wide Web)が個人の力をエンパワーメントしてきたように、ブロックチェーンが個人の力をエンパワーメントする存在であると説明する。

「スマートニュースはアプリでの情報配信を通して、テクノロジーで世の中を改善したいと思っているが、子会社でも(ニュースアプリとは)違うかたちででもそういった(個人のエンパワーメントのための事業に)取り組むことができるんじゃないかと考えた。地域の無形財産をNFTやDAOで見えるようにしたり、所有できるようにすることで世の中をフラットにできる」(佐々木氏)

スマートニュース執行役員・スマニューラボ取締役の佐々木大輔氏
スマートニュース執行役員・スマニューラボ取締役の佐々木大輔氏