既存顧客コミュニケーションのスタンダード目指す

ローンチから徐々に顧客を獲得。直近ではコロナの影響で、顧客接点のデジタル化ニーズが一層高まったという
ローンチから徐々に顧客を獲得。直近ではコロナの影響で、顧客接点のデジタル化ニーズが一層高まったという(拡大画像)

サービスローンチから約2年。グローバルで見ても勝者がいない領域で先行事例がないことに加え、クライアントによって使い方が多岐に渡りプロダクトに求められることも多いため「やればやるほど解くべき課題が難しく、難解な領域だと感じます」と高田氏は話す。

その反面、サービスを運営する中で企業ごとに最終的なアプローチは異なれど、ある程度は教科書のような形で共通の型を作れること、それを汎用的な機能としてプロダクトに落とし込めることも徐々に見えてきたという。

当面は現在のUXを徹底的に磨き込むことに注力するが、次のステップとしては「エンドユーザーの体験を自動的に最適化すること」を目指す計画だ。

今は蓄積したナレッジをドキュメントに落とし込み、それを活用してCSメンバーが各企業をサポートしていて、人力の要素も多い。まずはドキュメントにあるような施策を管理画面上でサジェストしていくことから始め、ゆくゆくは顧客のコミュニティの状況を踏まえて最適な施策が自動で反映されるような世界観を見据えている。

「未顧客へのコミュニケーションについては、セールスフォースの『The Model』が教科書のような存在として知られています。一方で既存顧客コミュニケーションにおいてはまだ同様のものが確立されていない。日本だけでなく、グローバルで見ても各社が個別最適でやっている状況です」

「自分たちの究極的な目標はcommmuneで得られたデータなども基にしながら、既存顧客コミュニケーションにおけるデファクトスタンダードとなる教科書を作っていくこと。もちろん簡単なことではないしライバルも多いとは思いますが、まだ雌雄が決していない領域だからこそチャンスもある。そこに向けてまずは今回の資金調達を機に事業を加速させていきます」(高田氏)