JIYU Laboratories : 人工知能を活用した学術論文の自動要約サービス

人工知能を活用して学術論文を自動で要約するサービス「Paper Digest」  画像提供 :  JIYU Laboratories
人工知能を活用して学術論文を自動で要約するサービス「Paper Digest」 画像提供 : JIYU Laboratories

JIYU Laboratoriesでは人工知能を活用して学術論文を自動で要約するサービス「Paper Digest」を手掛ける。

一流の学術論文は英語で書かれているケースがほとんどのため、研究者は毎月数十時間を費やして英語で書かれたさまざまな論文に目を通す。ただ何時間もかけて読んだ結果「自分にとって関係ない内容であることが判明する」ということも多く、特に非英語圏研究者にとって大きなペインになっている。

Paper Digestの大きな特徴は、本文の重要な箇所を抽出して論文の要約を自動で生成すること。それによって研究者は自ら論文をしっかり読み込まずとも、自分にとって有益な内容であるかどうかを簡単に判断できるようになるという。

JIYU Laboratoriesの2人の創業者は共に大学の研究者。CEOの高野泰朋氏はかつて博士論文を完成させる過程で1週間に1000本の論文をチェックしたことがあり、Paper Digestを立ち上げた背景には自身が痛感した課題を解決する目的もあるそうだ。

セレイドセラピューティクス : 造血幹細胞を活用した再生医療製品の開発

セレイドセラピューティクスでは造血幹細胞を用いた、白血病や悪性リンパ腫などの血液がんの新しい治療法の開発に取り組んでいる。

従来血液がんの治療法としては骨髄移植が主流となっていたが、骨髄移植にはドナーとのマッチングが必要で時間がかかる、骨髄ドナーへの負担が大きい、拒絶反応が強く出るといった課題があり、それに代わる新しい方法が模索されてきた。

造血幹細胞を使った移植による治療法はその1つだ。調達が容易でドナーに負担をかけずに済み、移植後の拒絶反応が少ないといった点が特徴。ただし出産時のへその緒からとれるものなので、量が極めて少ないという点がネックになっていた。

セレイドセラピューティクスはこのヒト造血幹細胞を高品質かつ大量培養する方法の確立に成功。この技術を用いて、新たな再生医療製品の開発を目指している。

SoftRoid : 建設業界の生産性向上を支援するソフトロボット

SoftRoidは建築現場を巡回してデータを集める“ソフトロボット”を開発するスタートアップだ。

建設業界は2015年に340万人いた技能労働者が2025年までに110万人離職すると予想されているほど、高齢化による人材不足が深刻な業界の1つ。現場では労働生産性の向上が急務となっているが、センサーの活用などが進む製造現場などと比べても、未だに人手による写真撮影や目視での進捗管理が中心で、データの活用が進んでいない。