今後5年は150〜250%の成長率を維持

ニューノーマル時代に向けて、本格的に歩みを進めていく2021年。山野氏は観光・レジャー業界の未来に向けて、何を考えているのか。2021年以降の未来について聞くと、山野氏は「アウトドア」と「DX」のキーワードを挙げた。

「緊急事態宣言が解除された後、お出かけ需要が爆発したことからも分かったように、遊ぶ欲求は今後もなくならないと思っています。ただ、遊び方は変化が起こるはずです。新型コロナが完全に根絶するまでは遊びの場が密ではないオープンな空間に変わっていく。家から出て、空気が循環している外で遊ぶアウトドアの需要が確実に伸びるはずです」

「また、日時指定電子チケットシステムの導入によって利便性を痛感した老舗のレジャー施設の人たちが『EC化率を100%にしたら、受付の手間がなくなり、精算処理が楽になった』と言ってくれており、さらには『ユーザー属性は見れないの?』という相談を頂くようになりました。当然、アソビューのシステムはユーザー属性は抽出できるのでデータを提供していますが、多くのレジャー施設がDXに興味を持ち始めています。2021年以降はこの流れがより加速し、テクノロジー活用が主流になるはずです。その結果、アソビューの事業も伸びていくという算段です。今後5年くらいは150~250%の成長率は維持できると見ています」(山野氏)

様々な工夫を凝らして、危機的な状況を乗り越え、一気に攻めに転じたアソビュー。同社はアウトドア需要の取り込み、レジャー産業全体のDX推進によって、さらなる成長のアクセルを踏んでいく──。

山野氏と談笑する、そとあそび代表取締役社長の横峯樹氏(右)