これまで何度も大山町を訪れ、地域づくりの研究を行ってきた第一生命経済研究所ライフデザイン研究部の稲垣円客員研究員は、「制作出演を通して、住民はスキルを身に付けたり、自分の特技や好きなこと、日々の成果を披露して住民を楽しませたりすることができる。こうした成功体験を積む機会がどの人にもある。それが大山チャンネルの強み」と話す。
「地方創生やインバウンド需要を背景に、地方を軸としたメディアが増えてきました。地方紙やコミュニティーFM、ケーブルテレビといったコミュニティーメディアは、触れてきた人も多い。誰もが多様な方法で参加できる大山チャンネルは地域の活性化を目指すうえで、有効な方法といえます」
稲垣客員研究員が続ける。
「知っている人が番組に出ていたり、自分たちで作っていたりするため、住民同士に会話が生まれる。住民同士もどんどん顔見知りになっていく。こんな楽しみを自給しながらつながるシステムがいま地域創生の場としても求められています」
(AERA dot.編集部・板垣聡旨)
※AERA dot.より転載