現役美容部員のBAパンダさんが、幼なじみのマンガ家吉川景都さんにメイクを教える大人気美容マンガ、待望の続編『続メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』が刊行されました。本書には「今回も共感しかない」「相変わらず目からウロコ」などと、SNSで口コミが広がっています。
今回は、「メイクがうまい人」がやっている習慣について教えてもらいます。

メイクは逆上がり。センスや才能は関係ありません

メイク、なかなかうまくならないな…なぜ?
「ここぞという日にやる」だと微妙な理由
時短メイクの前に「ベストなメイク」をしてみよう
メイクも自転車や逆上がりと同じです!

 ここまで2冊の本を出してきて今さら告白させていただきますが、BAパンダはメイクのセンスがあるわけではありません。メイクアップアーティストの方のように誰も思いつかないメイク法で作品を生み出すこともできません。

 私たち美容部員の役割はメイクのプロである前に、お客さまとメイクアイテムの橋渡しをすることだと思っています。そのために、この本で紹介してきたようなメイクアイテムの特徴を理解している必要があるのです。

 パンダの美容部員歴は10年以上、センスはありませんが、今ではある程度の完成度のメイクはできるようになりました。それはなぜか。理由は恐ろしいほど単純で、膨大な回数のメイクをしているからなのです。

 パンダは年間300回以上のメイクを自分の顔に施しています。そして、仕事でこれまでにのべ1万人以上のお客さまを接客し、ご希望があれば店頭でメイクをしています。こんな生活をしていたら、誰でもメイクが上達することは納得してもらえると思います。

 マンガの中のパンダはメイクをするのが楽しそうですが、現実のパンダは、毎日楽しくメイクをしているわけではありません。接客業ですから、睡眠時間が2時間でも、二日酔いでも、推しが結婚しても必ずフルメイクでネイルをきれいに塗ってヘアセットをして出勤しなければいけません。パンダのメイクのテクニックは、圧倒的な練習量の成果だったのです。

 でも、逆にいえばこれはポジティブなことです。メイクはセンスや才能がなくても、練習量で完成度を十分カバーできます。前作で、「ビューラーは自転車」と書きましたが「メイクは逆上がり」かもしれません。

 何度も鉄棒を握って練習をして手の平に血豆ができるころ、パッと思い通りの顔が鏡に映るはずです。

※この記事は『続メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』からの抜粋です(原稿部分執筆:BAパンダ)