日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多い。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行された。ネイティブもあきれかえる、職場では絶対に使えないその内容とは? 同書から特別に一部を公開する。

ろくでもない英語の言い訳300

「我が社を志望した理由を教えてください」
「徳を積むためです」

“Why do you want to work for our company?”
“To build character.”

 必ず聞かれる質問ですが、答えに苦労する方も多いのでは? 「今の職場がつらい」「給料がよい」「近所」など、本当の理由を言っては元も子もないので、いかにして社会人らしい理由を思い付けるかという、皆さまの創造力が試される質問です。「御社の商品に興味がある」では平凡すぎますが、「御社の商品に人生を救済された」とかですと相手の探究心に火がつきかねないので、微妙なさじ加減が求められます。

志望動機お助けフレーズ

「残留が基本ですが、他社の評価も聞いてみたくて面接に応募しました」
“Basically, I intend to stay at my current company, but I wanted to hear how other companies evaluate me, so I applied for the interview.”

 残念ながら戦力外です。よかったらトライアウトにお越しください。

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「敗北が知りたくて志望しました」
“I wanted to join your company to understand what rejection feels like.”

 ご希望にお応えして、不採用とさせていただきます。

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「別の会社の窓際を体験してみたいと思い、志望しました」
“I applied because I wanted to experience a work desk by a window at a different company.”

 窓の外の景色は変わっても、社内での扱いは変わりませんよ。

(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』を抜粋、再構成したものです)