年収が上がらない、モチベーションが上がらないという人たちに「圧倒的に仕組み化がすごい」「面白い」「すごいエネルギーをもらえた」と話題なのが、森武司著『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』だ。FIDIA(フィディア)の森社長はお笑い芸人引退後、ニート、ヤマダデンキを経て仲間と起業。現在年商146億円、Financial Times「アジア太平洋地域急成長企業ランキング 未上場日本一」、「ベストベンチャー100」受賞、経済産業省選定「地域未来牽引企業」、11事業すべて黒字化、新卒500人採用、創業以来18年連続増収増益を果たした。また、素人ながら化粧品開発に取り組み、資生堂を抜いてアマゾン年間売上1位となった。その秘密は「仲間力アップマル秘マニュアル」の6大奥義にあるという。今回はチームを成功に導く極意を見ていこう。
チームを成功に導く最も大切なこと
チームを成功に導く最も大切なこととは何か。
結論からいうと
「圧倒的な当事者意識」だ。
どんなに優秀なメンバーを集めてもうまくいかないことがある。
それはメンバーに当事者意識が足りないのだ。
誰かがやってくれるだろう。
私は関係ない。
これくらいやっておけば大丈夫だろう。
そのような適当な気持ちがプロジェクトを適当な結果に導いてしまうのだ。
たとえば、
「川でわが子が溺れている」状況をイメージしてほしい。
何を差し置いても真っ先に助けにいくだろう。
「自分の服が濡れてしまう」
「靴が濡れてしまう」
「携帯が濡れて壊れてしまう」
そんなことを考える暇もないほど、
「自分が助けるんだ!」
と川に飛び込んでいくのではないだろうか。
これが圧倒的な当事者意識だ。
当事者意識が欠如している人の口グセ
これが欠如していると、どうなるか。
そんな人の上司への報告はこうなる。
「服と靴が濡れてしまうので飛び込みませんでした。
次から気をつけます。
濡れてもいい服を次回は着てきます」
これがうまくいっていないチームの現状と重なる。
「子どもの命を守る!」
こんな当たり前のことを夫婦は共有している。
だから「夫が助けるだろう」「妻が助けるはず」など人任せにせず、服や靴、携帯電話が壊れるなんて考える暇もなく、命がけでわが子を救いにいくのだ。
この状態をチームメンバーで共有できると強い。
このプロジェクトの成功がみんなの成功であること。
成功とは何か、メンバー一人ひとりがこのプロジェクトのゴールシーンを腹落ちするまで話し合い、心の底からプロジェクトを成功させたいと気持ちを高める。これができれば、プロジェクトは必ず成功する。
会社の場合、具体的には、「ミッション」と「ビジョン」が大切だ。
会社が目指すべき方向を提示すると、それに共感する人が入社してくる。
そこから本当に気持ちをすり合わせていく作業は残るものの、方向性が合っているから格段に意識のすり合わせは容易だ。
圧倒的に当事者意識が欠如している
管理職の特徴・ワースト1
プロジェクトの場合は、プロジェクトの成功の定義となぜそれを達成したいのか、上司と部下できっちり話し合う。
そして、プロジェクトのビジョンとミッションを定める。
そうすれば、みんなの方向感が決まり、ゴールに向けて全員の当事者意識が高まるのだ。
一方、えてして目的なく「とにかく頑張ろう」と言ってしまい、具体的な行動プランがないのが、当事者意識が欠落した管理職の1番の特徴だ。
これでは、何のために頑張るのか、メンバーの意識が散漫になり、人任せになってしまう。
「絶対に私が成功させる」と全員が思っている組織ほど強いものはない。
「絶対に甲子園に出場する!」
と全員が心の底から思っている名門高校野球部をつくるイメージだ。
会社も目標設定がなにより大切なのだ。
(本稿は『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』著者による特別投稿です)