たとえば、パートナーの機嫌が悪く、話しかけたことに対して、何も返事がなかったとします。多くの人は「なんで、返事しないの?」と問い詰めるかもしれませんが、自責の習慣がある人は、「考えごとをしているときに、話しかけちゃってごめんね。またあとで話そう」と言えます。

 こうした対応力が身につけば、人間関係がこじれることが少なくなります。自分の責任として問題の解決ができるようになれば、生きるのがラクになります。

(4)「礼儀礼節」の習慣
 きちんとあいさつをしたり、相手が喜ぶことを察知して、さりげなく心のこもった気づかいをする習慣は、人間力の基本といってもいいでしょう。

 当たり前のことであり、簡単にできることですが、礼儀正しい人は、どこに行っても好感をもたれます。礼儀礼節ができていると、第一印象がよくなるからです。

 当たり前のことができていない成功者を、私は見たことがありません。しっかり身につけましょう。礼儀礼節を身につけていないだけで、人間関係がぎくしゃくするのは実にもったいないです。

(5)「立ち直る(失敗)」の習慣
 失敗は悪いことではありません。好ましくないのは、「失敗したまま」でいたり、「失敗」を次に生かさないことです。

 失敗からすぐに「立ち直る」習慣を身につけておくと、すぐに「次へ」行けますし、前向きに生きることができて、ラクになります。

(6)「自愛」の習慣
 自分を大切にする習慣です。自分と向き合い、自分にとって何が嬉しいか、何が大切かを知る。すると、他人に対しても「相手が喜ぶこと」ができるようになります。

 自分を大切にすると、他人も大切にできるようになります。人間力の高い人は、自分も他人も大切にしています。

(7)「成長」の習慣
 成長というと、大変なこと、難しいことを考えてしまうかもしれません。私自身は、ほんの1ミリの成長でもいいと思っています。人と競うのではなく、ちょっと前の自分と比べて、少しでもよくなっていれば、いいと思います。

 なぜ、成長を大事にするのか。理由の一つは、単純に嬉しいからです。もう一つは、成長すると可能性が広がるからです。知らなかったことをどんどん覚え、できるようになると、人生が開けてきます。

素直にありがとうを伝えることは
「いま」を大切に生きるということ

「人間力」がある人の特徴の一つが「素直」です。素直とは、相手が言ったことをそのまま受け入れる。人に逆らわないことです。素直さがあれば、チャンスがつかめ、可愛がられ、知らなかった世界を見ることができます。