「集団活動は、子どもの非認知能力を伸ばす」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【「子どもの非認知能力」の伸ばし方】をお届けする。
子どもの将来の学歴・経済力
→「非認知能力の高さ」が影響する
東京成徳大学の夏原隆之准教授が、小学3年生~中学3年生を対象に実施した「子どもの非認知スキルの発達とスポーツ活動との関連性」調査で、スポーツ経験のある子どもは「非認知スキル(以下、非認知能力)」が、未経験者に比べて高いことがわかりました。
また「集団スポーツ」を長く継続している子どもほど非認知能力が高い傾向にあることがわかりました。
非認知能力とは、自己肯定感、チャレンジ精神、粘り強さ、レジリエンス、コミュニケーション力など、物事を成し遂げたり、新たな技能を習得したり、人間関係を形成していく上で不可欠な力の総称で、「人間力」「EQ」「ソフトスキル」とも呼ばれます。
非認知能力が注目されてきた背景に、2000年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカの研究者ジェームズ・ヘックマン博士の研究があります。
これは子ども時代に身につけた非認知能力の高さが、将来の学歴、キャリア形成、経済的な安定度、人生の幸福度に影響することを明らかにしたものです。
日本、韓国、中国など儒教の影響が残る国々では、伝統的に認知能力(偏差値やIQなど数値で評価できる技能)が重視されてきました。しかし実際には、一人で机に向かって勉強しているだけでは「社会で幸福に生きるために必要な技能」の多くが身につかないのです。冒頭の研究結果にあるように、人間力を高める非認知能力は集団活動で育ちやすい傾向があります。
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子育て成功のカギは「強み育て」にある
子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?
たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。
つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。
そこで「わが子にピッタリの習い事を詳しく知りたい!」という方のために、著書『「強み」を生み出す育て方』ではオリジナル診断を掲載しています。気質×才能の25タイプ別診断で「わが子にピッタリの習い事」がカンタンにわかります!