ほかに嬉しかったこととしては、「物質的な援助(スーツなど就職活動に必要なものの用意など)をしてくれた」が38.2%、「食事面、生活面の援助をしてくれた」が34.4%となりました。「就職活動における、交通費などを支援してくれた」「温かい食事をいつも作ってくれて、励ましてくれた」という声も寄せられました。

 子どもとの関係性は各家庭でさまざまであり、性格特性による個人差もあります。ただ、アンケート結果からは、一定数の学生が保護者の関与を歓迎している様子が見てとれます。

「意見」「周りとの比較」はNG
親にされて嫌だったことは?

 逆に「嫌だったこと」のアンケート結果を見ると、「特にない」という意見が67.0%で最多だった一方、「志望業種について意見された」(13.8%)、「志望職種について意見された」(9.1%)、「就職活動の進め方について意見された」(8.8%)が1割前後ありました。「保護者や別の世代の人と比べられた」(5.6%)という声もあり、意見されたり比較されたりすることにネガティブな感情を抱いていることがわかります。

 具体的な声には、以下のようなものがありました(原文ママ)。

・内定承諾後に色々と会社について文句を言われた。自分が名前を知らない会社は会社と思っていないようなことを言われた
・県外に出ないでほしいと言われてしまい、選択肢が狭まった
・応援していると言っていたのに実際に受けたら考え直すべきだと言われた
・就職に関する考えの世代間での違いによる発言が嫌だった。特に転職に関しての意見の違いに納得できなかった
・現代の就職活動の環境に全くそぐわないアドバイスをされた
・コロナ禍でオンラインでの就活が多い為、家にいることで暇だと思われている

 現在の就活状況や社会の変化を理解しないまま、保護者世代の仕事観・キャリア観、イメージを押し付けられることに反発があることがうかがえます。