日記を書こうと思ったものの、三日坊主で終わった経験がある人は多いはず。ただ、日記を書くことはストレスの緩和にもつながるそう。特に定年後、何をするでもなく日がな一日を過ごす人にとっては、やらない手はないのだ。本稿は、小林弘幸著『老後をやめる 自律神経を整えて生涯現役』(朝日新書)を一部抜粋・編集したものです。
3行日記に書く3項目と
気をつける5つのルール
「3行日記」は、どんなものかというと、その日一日にあったイヤなこと、もやもやしたことを吐き出して、その日一日にあった楽しかったこと、うれしかったことで上書きし、明日やるべきことを整理して書き出すという、きわめてシンプルな心のリセット術です。
ぐっすり眠ることができる、朝の目覚めがスッキリする、ストレスがなくなる、気持ちがリセットされる、前向きな気持ちになり、自律神経のバランスが整うことによって、免疫力がアップするなど、さまざまな効果が期待できます。
文字どおり、たった3行書くだけでいいので、忙しい人でも、面倒くさがりの人でも、かんたんに続けることができます。私自身、学生時代から続けていて、効果を実感しています。
それでは、さっそくやってみましょう。
まず、ノートとペンを用意してください。そして、夜寝る前に今日一日を振り返って、次の3つをそれぞれ1行で書き出してください。
(1)よくなかったこと(うまくいかなかったこと、嫌だったこと)。
(2)よかったこと(うまくいったこと、感動したこと、うれしかったこと)。
(3)明日の目標(もしくは今もっとも関心があること)。
たったこれだけです。3~5分もあれば終わるでしょう。
書くときのルールは、次の5つです。
<手書きする>
私はメモをするときも、スケジュールを書くときも手書きです。手書きのほうが記憶に残るので、「あれはなんだっけ」と迷うことがなくなり、ストレスを減らすことができます。
また、仏教の修行に「写経」があるように、書くことに集中するともやもやした気持ちを払うことができます。日常の悩みや不満をつかのま忘れ、別の世界へ飛んで翼を休めることができるのです。
パソコンやスマートフォンで書くと記憶に残りにくいですし、ブルーライトの影響で睡眠の質も悪くなります。ぜひ、手書きで書くようにしてください。
<寝る前に書く>
ゆっくり一日を振り返る自分だけの時間を持つことで、自律神経によい影響を与えます。瞑想と似たような効果があるのです。副交感神経が活性化して、よく眠れるようになります。