「仕事がうまくいかないのも、自分がやってしまったことの罰を受けているからだ」

罪意識から、ありとあらゆることを自分に結びつけてしまって、「あの人が不快な態度をとるのは、自分の罪に対する罰を与えているから」と思って、怒ったり落ち込んでしまう。

さらに「仕事がうまくいかないのは自分がダメなことをして罰を受けているからだ」とみじめな気分になる。

ありのままの自分で生きられない人たちは、ふだん「罰を受けないように」と外では過剰に正しい人やいい人を演じています。

だから、罪と罰を恐れてよけいにありのままの自分で生きられなくなるのです。

「罪の意識」を持つ原因は、「母親の不機嫌」

ありのままに生きられない人は、何が原因で罪の意識を持ってしまったのか。

それは、幼少期までの間に、「あれ? お母さんが喜んでくれない!」「お母さんが大事にしてくれない」などという状況があったことが影響していると考えられます。

自分の行動で母親が喜んでくれないと、子どもは「自分が悪い子だから喜んでくれないんだ」と罪意識を持ってしまう。

お母さんが自分のことを大切にしてくれないのは、お母さんにとって邪魔な存在だから。

そんなふうに、母親に対して申し訳ない気持ち(罪の意識)を持ってしまう。

子ども自身が悪いわけではなく、そのときにたまたま母親が嫌なことがあってイライラしていた、ちょっと疲れていたから機嫌の悪い顔をしていただけなのに、幼い子どもは「自分の存在のせいで」になってそれが罪意識を生み出してしまう。

そして、その幼い頃の記憶はいつの間にか消えてしまい、「自分が悪いんだ」という罪の意識だけが残ってしまうのです。