視聴率戦争を制したのは…

「格闘技決戦」と言われた2003年、勝利したのはTBS・K-1だった。

 番組の平均視聴率は19.5%。曙vsボブ・サップ戦のゴングがなった23時から、4分間にわたって瞬間視聴率で紅白を超えた。曙がKOされカエルのようにリングにうつぶせに倒れたシーンは、瞬間最高視聴率43%を叩き出し、35.5%の紅白をKOした。

 自分たちのスタイルを崩さなかったフジテレビ・PRIDEも、平均視聴率12.2%とまずまずの数字を取る。

 一番損をしたのが日テレだ。話題性も物語性もないカードは客の興味を引かず平均視聴率は5.1%と大惨敗。これに激怒した日テレは、猪木祭との契約解除および契約金8億円から2億円への減額を強行。興行が失敗した川又は一部選手へのギャラの未払いで訴えられるなど、完全なる泥仕合となる。

 その後、TBSとフジテレビは大みそかの格闘技放送を継続し、毎年つば迫り合いを続けていく。しかし2006年、川又が週刊誌上でPRIDEと暴力団の関係を証言。これが直接影響したか定かではないが、同年にフジテレビは「重大な契約違反」があったとしてPRIDEの中継から撤退する。

 こうして、大みそかの格闘技放送対決は終焉を迎えた。