「笑ってはいけない」で日テレがリベンジ

 さて2003年の格闘技対決で大惨敗を喫した日本テレビだが、この年に「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の中である番組企画が生まれる。「笑ってはいけないシリーズ」である。

 2006年から大みそかにスペシャル番組として放送されるようになり、2010年からは紅白の裏番組として11年間トップを走り続ける。石井館長が言った「大みそかは真面目な真剣勝負よりもお笑いのほうがウケる」はやはり正解だったのだ。

 もし石井館長が「猪木祭り」を最初に持ち掛けたときに、日テレがOKを出していたら「笑ってはいけないシリーズ」は大みそかに定着しなかったのかもしれない。

 そうなれば格闘技の歴史だけでなく、お笑いの歴史も変わっていただろう。2003年は格闘技、テレビ、お笑いにとっての特異点だった。