現代人は「慢性的で容赦ないストレス」に押しつぶされ、頭も肉体も、そしてメンタルも疲れ切っている。私たち人間が本来持つ「エネルギー」を取り戻すには、どうすればよいのだろうか? 本連載では、スタンフォード大学で人気講義を担当し、億万長者の投資家、シリコンバレーの起業家、アカデミー賞俳優のコンシェルジュドクターでもあるモリー・マルーフの著書『脳と身体を最適化せよ!──「明晰な頭脳」「疲れない肉体」「不老長寿」を実現する科学的健康法』から人生最高の時期を引き延ばし、生活の質を最大限に高め、幸福度を増し、慢性疾患の発症リスクを下げる「最新の健康法」を紹介する。

【医者が教える】正しい座り方のポイント。胴体と太ももの角度は?Photo: Adobe Stock

正しい座り方8つのポイント

 良い姿勢を保つということは、急に真っすぐに立ったり背筋を伸ばして座ったりすることではない。筋肉に深く染みついた長年の癖を捨て去ることも必要だ。

 身体を鍛え直さなければならないかもしれない。それは新しい運動技能を身につけるようなものだが、この取り組みにはそれだけの価値がある!

 いったん良い姿勢が身につけば、そうしているのが楽になり、身体が適切に順応し始める。

 姿勢は立っているときも座っているときも重要となる。座っているときは、空間に平行・垂直に配置した平面の上に身体を置いていると考えるとよい。座位姿勢については、次の点に注意を払おう。

1.あごを地面と平行に保つ。

2.両肩、両腰、両膝が左右同じ高さになるようにする。たとえば、一方の肩が上がったり、一方の膝が上がったりした状態で座らないようにする。

3.膝と足(つま先)を前に向ける。

4.真っすぐに前を見る。パソコンを使用するとき、視線の高さは画面の中心にくるようにする。そうでなければ、画面の高さか椅子の高さを調節する。

5.座ったときに股関節でつながった胴体と太ももの角度が90度になるようにする。

6.キーボードを使用したり書き物をしたりするときに、上腕と前腕の角度も90度になるようにする。そうでなければ、椅子か机の高さを調節する。

7.前かがみになったり身体が曲がったりするのを避ける。ちょうど良い正しい角度を保つようにしよう。

8.スタンディングデスクを使う場合も、こうした平面を意識した姿勢を維持することができる。特に正しい腕の角度でタイピングでき、目の高さが画面の中心にくるようにデスクの高さを必ず調整する。

(本記事は『脳と身体を最適化せよ!──「明晰な頭脳」「疲れない肉体」「不老長寿」を実現する科学的健康法』から一部を抜粋・改変したものです。)