「菊池寛のヤバすぎて笑えないエピソードは?」で出てきた本当にヤバすぎる名言は…。
そう語るのは、毎日欠かさず大喜利のお題を出題してきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
他者の強烈なエピソードを覚えておく
面白いネタを持っているでしょうか?
そう言われても、自分の頭の中では限界がありますよね。
そんなときに役立つのが、「他者の強烈なエピソード」です。
たとえば、あなたは「日本史」に興味がありますか。
私はありません。
ただ、歴史上の人物のエピソードは記憶に残ります。
それが「破天荒」であればあるほど、人に話したくなるものです。
菊池寛という人は、ネタの宝庫です。
〈お題〉
「菊池寛のやばいエピソードは?」選手権
〈回答〉
1「ギャンブルは、絶対使っちゃいけない金に
手に付けてからが本当の勝負だ」という名言がある
2 繰り返す浮気に耐えかね、
離婚を切り出した奥さんに、
「すまん。60歳になったら真面目になる」
と言ったが、59歳で亡くなった
さすが、文藝春秋という会社を作っただけあります。
彼のようなエネルギーが現代の「文春砲」につながっているのでしょう。
自分のような人間を大衆に晒すことで、お金を稼いでいますからね。
できれば、敵に回したくないものです。
「フラットなモード」になろう
大喜利のお題を出されたときに、あなたを邪魔するのは、「ウケたい!」「面白いと思われたい!」という「煩悩」です。
その煩悩を、邪念として振り払うことが大事です。
ここで参考になるのは、「雑談が得意な人」です。
あなたのまわりの雑談が得意な人は、雑談に「目的」を持っていないはずです。
オチがなくても、日常の些細なことを話すだけで、雑談は成立します。
それとは逆に、「スベらない話をしてください!」と言われると、ピタッと言葉が出てこなくなります。
「ウケたい」という煩悩があると、言葉が出てこなくなるんですよね。
そこで、煩悩を捨て、邪念を振り払い、「フラット」に物事を見る方法を伝授します。
そのコツは、「おばあちゃんの顔を思い浮かべる」ということです。
「ムラムラしすぎて集中できないときに、おばあちゃんの顔を思い浮かべて冷静になる」
という方法が、特に男性にはあります。
それと同じですね。
煩悩が拭い去られて、スーッと冷静になり、フラットな思考が戻ってきます。
そして、あなたの優しいおばあちゃんは、話にオチを求めずに、「そうなんだね~」と、じっくりと耳を傾けてくれることでしょう。
大喜利のお題を見たときに、おばあちゃんの顔を思い浮かべて、おばあちゃんに語りかけるように、素材を出すようにしてください。
すると、勢いだけで人を笑わせようとする煩悩はなくなるはずです。
頭の引き出しから当たり前の発想が出てきやすくなります。
ぜひ、覚えておいてください。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。