近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、そろそろ家を買おうと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決ためにこの春『本当に家を買っても大丈夫か?と思ったら読む 住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、一部再編集してお届けする。

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 中古マンションは住宅購入の選択肢としてかなり主流になっています。その反面、よく調べずに購入をしてしまう人も増えてきており、買ったあとに後悔するパターンも何度か見てきました。ここでは中古マンションを選ぶ際に気をつけておくべきことをご紹介します。

リノベーション済みの綺麗な物件こそ、頭は冷静に

 最近は、中古マンションを売る際に先にリノベーションをしてから販売する物件が増えています。購入する立場からすると見た目も綺麗なうえ、リノベーション費用もすでに含まれているわけですから、魅力的な物件に感じるのは言うまでもありません。

 ただ、その際に1点だけ注意点があります。それが築年数です。築年(厳密には建築確認取得)が1981年の6月より前の物件だと旧耐震基準の物件ですので、そもそも建物としての耐震性が今のマンションよりも劣っていることに加えて、売却の際も売りづらくなってしまう可能性が高いです。

 その理由は、住宅ローンの借入れの難易度が高くなるためです。旧耐震物件の購入にはお金を貸せないと一律で決めている銀行もあれば、金利を上げることが前提になる銀行もあります。加えて、昨今の不動産価格の高騰により、価格の安い旧耐震基準の物件の取引は増えましたが、その分、審査は年々厳しくなっています。

 仮に自分は現金でその物件を買えたとしても、売却する際、次に買う人はローンを組む可能性が高いですから、その際に「魅力的ですが、審査が通らないので見送ります」ということになりかねなません。もし、「多少は資産性のある家がほしい」と思っている方は、その点を理解しておきましょう。

 築浅でなければダメなんてことは決してありませんが「旧耐震基準かどうか」は習慣としてチェックできるようになるとのちに後悔する確率はかなり減ります。