ちょっと待った!夫婦、親子間で運転を教わるのはおすすめしない

 ここまで読んで、今日中にでも家族に運転を習おうかなと思われた方に、こんなエピソードを伝えておきたい。教習してくれたコーチによると、ペーパードライバーの挫折の原因は思わぬところにも潜んでいるようであった。
 
 夫婦、もしくは家族に頻繁に運転をする人がいる場合、その人に同乗してもらって運転を習うことも多いだろう。しかし、それはお互い気分を害する結果になることがよくあるそうだ。

「指摘する側にも決して悪気があるわけではないのですが、運転ができる側からすると、どうしても初心者の運転は見ていてヤキモキしてしまい、怖くもあります。それが近い関係のご家族ですと直接的な表現になりがちです。夫の言い方があまりにもひどくて内緒で自分でペーパードライバー講習を受けているなどというご婦人もいらっしゃいました」

 確かに受講をした立場として、「自分の運転を怖がらず、本当に危ないときには補助ブレーキなどを使い危険を防いでくれる」というだけでも、依頼した価値があったと感じた。さらに、こんな指摘も。

「運転歴が長い方というのは、自分の運転にある程度自信をもっているので、それと違うものを否定してしまう傾向があります。つまり、教習をしている立場からすると、正解と思えるものも否定していることがあります」

 つまり、運転ができる家族は運転指導のプロではないため、悪気なく自分流のみが正解でそれ以外はダメ、となってしまうのだそうだ。その結果、練習中のペーパードライバーにとっては、非常に不正解が多い不快な体験になってしまう。プロに見てもらう1〜3回の講習でも、だいぶ変わるので、ここは、費用さえ許せば、不要な夫婦げんか、親子げんかをさけるためにも、プロの力を借りるのも一つの方法かもしれない。