魅力はリゾートだけじゃない!
南の島の素朴で穏やかな一面も
■ナンディ・マーケット
国際空港があるナンディは、旅行者であれば必ず立ち寄る町です。どこか懐かしい雰囲気が残るこの町では時間がゆっくりと流れています。そんなナンディにあるナンディ・マーケットは、地元の人々が集まる市場。フルーツや野菜、鮮魚やスパイスなど食材を中心に、日本では見慣れないものも多く並んでおり、眺めて歩くだけでも楽しい!
「これは何だろう?」と商品を見つめていると、店員さんたちが笑顔で説明してくれたり、もっと近くで見ていいよ!と手招きしてくれたり、押し売りするわけでもなく、ただただ親切……!
新聞紙でぐるぐる巻きにされた目を引くこちらは「カバ(別名ヤンゴーナ)」。カバとは、南太平洋一帯に生えるコショウ科の木です。フィジーを含む南太平洋の国々では、この木の根を乾燥して粉状にし、水に溶かしたものを、儀式やおもてなし用の飲み物として飲む文化があります。液体状になったカバは、よく言ってミルクティー、正直に言うと泥水のような見た目。筆者も飲んでみましたが、味のない漢方薬のような……うまく言葉にできない味でした。
住 所 Hospital Road, Nadi.
アクセス ナンディ国際空港から車で約20分
営業時間 月~金 7:00~17:00 土 6:00~17:00
定 休 日 日曜日
シンガトカの村をたずねる
コーラル・コーストの中心地であるシンガトカは、観光都市ナンディと首都スバの中間地点で、町の規模はそう大きくはないものの、ふたつの都市をつなぐ交通の要衝地として、重要な存在です。
■シンガトカ・リバー・サファリ
町を流れる「シンガトカ川」は、古くから住民たちの生活用水にもなっており、川沿いには小さな村が点在しています。このシンガトカならではの体験ができるのが、川をボートで移動して村を訪問するツアーです。
まずは、爆速のボートに乗って村へ移動。ボートが動いている間は風で涼しいですが、止まった瞬間汗が噴き出すので、ボートに乗る前にしっかり水分はとっておきましょう。到着すると、女性は出発前に配られたパレオを腰に巻き、列になって村の集会所へ。南太平洋特有の「カバの儀式」で村の皆さんが迎えてくれます。
その場でつくったカバをふるまってもらうのですが、カバの量は「ハイタイド(多め)」「ロータイド(少なめ)」とリクエストできます。抵抗がある方は飲まなくても大丈夫。その後、花輪をかけてもらい、歓迎の意としてベビーパウダーを両頬につけてもらいます。ベビーパウダー?と思いましたが、暑さと湿気でベトベトだった皮膚がサラサラになり、ありがたかったです。
村を案内してもらったのち、手作りのランチを楽しみ、食後はダンスタイム! ダンスといっても、音楽に合わせて「花いちもんめ」のように3、4人で肩を組みながらリズミカルに歩くだけなので、踊りなれていなくても楽しく参加できました(ノッてきた人はフリースタイルダンスを披露していました)。
帰りのボートは、ほのぼのとした村の雰囲気から一転、往路以上の猛スピード&スピンでびしょ濡れ必至のアトラクションに! 本当に川に落ちるのでは……という激しさで、スリル満点です。汗だくの体に風がとても心地よく、皆さん清々しい顔で下船していました。しっかり濡れるので、水濡れOKな服装でいきましょう。
船に乗っている時も、村にいる間もたくさん蚊に刺されたので、虫除けスプレーも持参推奨です(しかし、フィジー人は蚊に刺されないのだそうです)。フィジアンカルチャーと大迫力のアクティビティを一気に楽しめる、愉快なツアーでした!
住 所 Fiji, ooaPMavua
アクセス シンガトガ市内 Tappoo Sigatoka Shop前よりツアーバス乗車
料 金 大人1名 FJ$299~、子ども1名 FJ$150~、3歳以下無料 ※FJ$1=約69円(2024年5月時点)で換算
U R L https://sigatokariver.com/
いつでもあたたかなフィジー
以上、フィジーの魅力をご紹介しました。フィジーには乾季(5~11月)と雨季(12~4月)があるものの、雨季でも極端に雨が多くなることはありません。年間を通じて25~30℃と暖かく、いつ来ても夏を楽しむことができます。気候だけでなく、初対面でも出会えば「Bula!」と笑顔で声をかけてくれるフィジーの皆さんも、本当にあたたかい……!
上質なリゾートでありながら、人々のぬくもりも感じられるフィジー。フィジーを満喫するいちばんのポイントは、ゆったりとした独特の「フィジアン・タイム」に馴染むことかもしれません。事前に旅程を練るのも旅の楽しみのひとつですが、フィジーを訪れるときは計画を立てすぎず、その日の気分にあわせて、マイペースに旅してみましょう!
※本記事は、2024年5月23日現在のものです。