時間がなければ心に余裕は生まれませんし、仮にお金のことを真剣に考えていても、マネーリテラシーを高めるための勉強もままなりません。ですので、本当に時間がないという人に限っては、自炊のような時間がかかる節約は不向きかもしれません。

 ただし、自炊といっても、じっくり時間をかけて凝ったものをつくる必要はないと思います。わたしの場合でいえば、食材の半分くらいは缶詰やパウチ、冷凍食品を活用することで、手間ひまをかけず、なおかつ安い金額で自炊生活ができています。

 おおまかな記録ですが、次の図のとおり、わたし(20代女性ひとり分)の「1カ月・1万円」の食費内訳を紹介します。

資産1000万円を達成したアラサー節約オタクの「意識低すぎ」ラクラク自炊術が目からウロコだった!節約オタクふゆこさんの著書『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』(アスコム)より抜粋
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「これは、自炊なのか……?」と思われた人もいるかもしれません。それでもわたしは、胸を張って「自炊である」といいたいです。

 野菜は冷凍のものやカットしたものを活用することで、品質劣化を気にせずに必要量だけ食べられるので、結果的にコストを下げることができますし、お肉にしても、行きつけのスーパーでは鶏胸肉を1㎏単位で買うと100gあたり40円まで下がるので、それを活用しています(ずっと鶏胸肉だけだとさすがに飽きがくるので、鶏もも肉や豚肉、牛肉なども安いタイミングを狙って買っています)。

 また、食材を買う際には、たんぱく質や野菜(ビタミン・食物繊維)、炭水化物という栄養素のカテゴリ分けを意識するようにしています。生鮮食品はすぐ劣化してしまうので、缶詰やパウチ、冷凍食品を買えば、ロスをなくすことができます。

 さらに会社員時代は、1万円で買った1カ月分の食材で、平日のお弁当もつくっていました。ただし、お弁当のために毎朝早起きなんて面倒なことはしたくありません。

 おすすめは、休日に1週間分のお弁当を一気につくって冷凍しておくことです。

 これなら、冷凍野菜もそのまま入れるだけで済みますし、職場にある電子レンジでチンするだけで、準備完了です。

資産1000万円を達成したアラサー節約オタクの「意識低すぎ」ラクラク自炊術が目からウロコだった!節約オタクふゆこさんの著書『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』(アスコム)より抜粋
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「そんな質素な食事で満足なの?」と思った人もいるかもしれませんが、これも自分軸と優先度の問題です。わたしの場合は、もともと大好きなつけ麺や、友だちや家族との会食以外は、食事にそれほどこだわりがありません。

 ただ、おいしいものは大好きなので食事自体の優先度は高いのですが、節約生活を通じて、高級なものや派手な食材でなくとも、お手頃価格のものや素朴な食材で十分おいしいと気づくことができました。

 食費を減らしたぶん、大好きなオンラインゲームや、将来のための貯金や投資にお金を使えるようにもなりました。

「食事にはもっとお金や手間ひまをかけたい」という食事の優先度が高い人は、食費以外の部分でできる節約を実践していけばいいでしょう。