「エアコンの掃除を忘れないようにしましょう。大手空調機メーカーのダイキンの調査ではフィルターを掃除しないと、冷房時の電力は25%高くなるという結果を出していますし、資源エネルギー庁でも、月1〜2回フィルター掃除をすると年約990円減という試算が出ています。フィルターを外してフィンに直接吹きかける『洗浄スプレー』を使った掃除はシーズン毎でかまいませんが、新しいエアコンを設置して3、4年程度使っている人は専門業者に頼んでしっかりと洗浄してもらうことをお勧めします。また、洗浄スプレーは選び方にポイントがあり、香料はフィンにつくとカビの餌になるので無香料のタイプを使ってください」

室外機を正しく使って
月880円お得

 最も金額に差が出てくるのは室外機。ダイキンの調べでは、室外機に暑さを和らげるために濡れタオルをかけた状態で、日中(8:00〜19:00)つけっぱなしにして消費電力量を計測したところ、濡れタオルを使わない状態で月約1020円の節約となった。

「大前提として室外機の上に物を置いてはいけません。しかも、タオルは室外機の中に巻き込まれる恐れがあるので危険です。また、室外機の周辺にスポーツ用具など物を置いたり、植木鉢やプランターを置いたりして植物や野菜を育てる家も見かけますが、お勧めできません。室外機を外から見えないようにカバーをするのもやめましょう。室外機から1メートル以内に何も物を置かないようにすることが基本です。計算しますと、室外機の風通しが悪い状態だと月約2740円、風通しをよくすると月約1860円になり、1カ月で880円減らすことができます」

 戸建て住宅の場合、隣の家と十分に距離を取ることができず、隣の家に直接風を吹き込んでしまっているケースもある。隣の家への吹き込みトラブルを防止するためにも、風を上に除ける「室外機用風除けルーバー」を設置したい。

 問題は就寝中で、熱帯夜で夜中、寝苦しいときはつけっぱなしにする人も多いだろうが、1日中つけっぱなしにすると、節約の積み重ねが無駄になってしまう。