ワースト1位に河村市長が語った「ああ、固定資産税」
私:(名古屋は)どうして「最も行きたくない街」に(なったのか)。
河村市長:そうだろうなと思って調査したんだが、こんなに低いとは思わんかった。しかし自己反省のためにも、公表してみよみゃあと。まあ、戦災復興事業がまずかったんだなあ。太平洋戦争中、零戦を造っとった軍事都市だったもんだから、めっちゃくちゃにやられた。
その後がいかんのだわ。壊れた街に道路をひくのに「商業地域等は原則幅8メートル以上に」とした。これで細い生活道路を全部ぶっ壊したの。東京や大阪だと雰囲気ある街並みが昔のまま残っていて、歌にもなっているでしょう、「月の法善寺横丁」「銀座の恋の物語」とか。名古屋は歌われん。ダーンと広い道路があって、ドーンと高いビルが立っている。仮に歌をつくるなら「ああ、固定資産税」と歌わないかん(笑)
こんなひどい調査結果をよくぞ公開し、よくぞインタビューまで許可したものだ。変な感心をしつつも、河村市長の言い分もよくわからないことが多かった。発言をそのまま掲載したのだが、今読み返してもちんぷんかんな部分がある。読者には申し訳ないことをした。
とはいえ確かに、河村市長の言う通り、名古屋の街は繁華街が地下に埋まってしまっているイメージで、道路の幅も広い。ただ、それだけで名古屋の独特さを説明しきれているわけでもないとも感じた。つくづく、名古屋は不思議な都市だと思う。
……と、名古屋への想いが強いあまり、ずいぶんと前置きが長くなってしまったが、今回、お話をしたいのは、名古屋発祥のコメダ珈琲店だ。名古屋の喫茶店独特の習慣である「モーニングでコーヒーを頼むとトーストとゆで卵が無料でついてくる」を全国で実践しているチェーン店である。