面接官とのQ&A

――今回は年間販売台数に注目して打ち手を提案いただきましたが、一方の販売単価については何か有効な打ち手は考えられますか?

 ロボット掃除機は競合が多く、安易に本体価格を上げることは難しいですが、ブラシなどのアップグレードのように、本体購入以外のオプションを提供することは有効だと思います。

 使用中にブラシの消耗や吸引力の低下が起こることもあるため、有料でメンテナンスの実施やアップグレード部品の販売ができるとユーザー側も追加的に対価を払うのではないかと考えられます。

 また、フローリング以外の床材に対応できるロボット掃除機の開発など、中長期的には競合と一線を画すような新製品を打ち出して、販売価格を上げることは十分あり得ます。

――中高年世帯のほかに、どのような方が新規ユーザーとして考えられそうでしょうか? また効果的なプロモーション方法についてもアイデアがあれば教えてください。

 30代の共働き世帯などは新規ユーザーとして考えられます。

 働き盛りで平日は忙しく、小さい子どもの世話などで家事負担を極力抑えたいというニーズが強く、ロボット掃除機を購入する経済面のハードルも高くないように感じます。

 プロモーションとしては、ロボット掃除機で大切な家族との時間を増やせるような広告宣伝をSNSで実施するのはどうでしょうか。

――実現性の高い施策が多かったですが、より長期的な目線から、売上向上に向けた抜本的な施策を思いつくことはできますか?

 今回は家庭用のロボット掃除機に限定して議論しましたが、「産業用のロボット掃除機市場」の開拓に向けて、需要の大きなところを調査し、現場のニーズを捉えた商品開発を実施できるとよいと思います。

(本稿は『問題解決力を高める 外資系コンサルの入社試験』から一部を抜粋・編集したものです)