ヒルドイド、10月から自己負担アップ「美容目的」不適切利用に歯止め写真はイメージです Photo:PIXTA

薬を処方されるとき「ジェネリック」にするかどうかを聞かれた経験がある人は少なくないだろう。公的な医療保険が適用されている処方薬には「先発医薬品」と「後発医薬品(ジェネリック)」があるが、この10月から、患者が希望して先発医薬品を選んだ場合の自己負担額が見直されるという。『医療費の裏ワザと落とし穴』の第282回では、改定の詳細を解説する。(フリーライター 早川幸子)

本人の希望で選ぶと
自己負担が増える薬とは?

 2024年10月から、病院や診療所で処方される薬の自己負担が見直されることになった。

 これまで公的な医療保険が適用されている薬は、「先発医薬品(以降、先発品)」でも、「後発医薬品(以降、後発品)」でも、年齢や所得に応じた一部負担金を支払うだけで利用できた。

 ところが、今年度の診療報酬改定で薬代の負担方法が見直され、医療的な必要性がないのに、患者が希望して先発品を利用した場合は、薬代の一部に公的医療保険が適用されなくなり、自己負担が増えることになったのだ。

 今後、本人の希望で先発品を利用すると、医療費の自己負担額はどのくらい増えるのだろうか。詳しく見ていこう。