『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』は、学習参考書として「史上初」となる「2023年 日本で一番売れた本(年間総合1位)」を獲得(日販調べ)。そのシリーズ第3弾で、単位換算がスムーズにできる「3ステップ法」を紹介した、『小学生がたった1日でかんぺきに単位の計算ができる本』が待望の刊行。同書の著者である、東大卒プロ算数教師の小杉拓也氏にうかがいました。

株式会社ミキモトと、世界の共通単位「もんめ」の関係とは?Photo: Adobe Stock

「3ステップ法」のおさらい

さっそくですが、単位換算がスムーズにできる「3ステップ法」について説明します。

(例)「150kL=□dL」の□にあてはまる数を求めましょう。

次の3ステップで求められます。

①「150kL=□dL」に出てくる単位「kLとdL」の関係は、「1kL=10000dL」です。

②「1kL=10000dL」に出てくる数「110000」に注目します。1を「10000倍する」と10000になります(1kL→1×10000=10000→10000dL)。

③「150kL=□dL」の150を、同様に「10000倍する」と、1500000となり、□にあてはまる数が1500000と求められます(150kL→150×10000=1500000→1500000dL)。

この「3ステップ法」を使えば、長さ(cm、mなど)、重さ(g、tなど)、面積(㎠、haなど)、体積と容積(㎤、Lなど)の単位をかんたんに換算できるようになります。苦手な単位換算を得意にしたい方は、新刊『小学生がたった1日でかんぺきに単位の計算ができる本』をご覧ください。小学生はもちろん、大人の脳トレとしてもおすすめです。

上記の例で出てくる「1kL=10000dL」などの、単位どうしの関係のおさえ方のコツやポイントも同書で、丁寧に解説しています。

日本固有の単位だった「もんめ」が、世界共通の単位に?

銀座4丁目に本店ビルを構える、宝飾品の製造・販売等を行う世界的な企業、株式会社ミキモト。このミキモトと、単位「もんめ」には深い関係があります。

ミキモトの創業者が、世界で初めて真珠の養殖に成功した、御木本幸吉です。その後、ミキモトの養殖真珠が世界に販路を拡大し、世界中の人々を魅了し続けています。

その過程で、日本で真珠の重さを測る単位だった「もんめ」が、真珠業界で、世界共通の単位になったのです。

「もんめ」は漢字で「匁」と書きますが、日本の計量法(計量の基準を定める法律)においては「真珠の質量の計量」だけに使用することができ、「もんめ」と平仮名表記することが定められています。日本以外では「mom」や「momme」のように表されます。ちなみに、「1匁=3.75g」で、現在の5円硬貨1枚と同じ重さです。

日本固有の単位だった「もんめ」が、世界共通の単位になったのは夢のある話ですね。

※本記事は、『小学生がたった1日でかんぺきに単位の計算ができる本』の著者が書き下ろしたものです。