正解:トリドールHDはN社(ニトリHDはM社)
粗利率は、外食業のほうが高い
外食業は、小売業と比較するとより高い粗利率が稼げます。調理やサービス(接客など)によって付加価値を高めやすいからです。
外食業の粗利率は60~80%が一般的で、トリドールHDの粗利率(76%)は外食業の中でも高水準です。
粉もの(うどん、そば、パスタ、お好み焼きなど小麦粉やそば粉を材料に使う料理)は、粗利が高くなります。調理による付加価値が大きいこと、材料の保管が容易で食材ロスが小さくなることが、粗利が高くなる理由です。
外食業は粗利率が高いが、販管費率も高い
外食業は粗利率が高いものの、販管費率も高いため、営業利益率は低くなりがちです。
外食業では、売上原価(主に食材費)の他に、さまざまなコスト(人件費・家賃・光熱費など)が発生します。
トリドールHDは粗利率は高いのに営業利益率は5%しかありません。
外食業と比較すると、小売業は相対的に販管費率を低く抑えることができます。
小売業でも人件費・家賃・光熱費はかかりますが、外食業より低くなります。
ニトリHDは、粗利率は低いものの、営業利益率は14.3%とトリドールHDより大幅に高くなっています。
ニトリは小売業の優等生
ニトリは小売業の優等生です。
高い競争力を有するプライベートブランド品(独自開発の商品)中心の販売で、粗利率が小売業としてはきわめて高い水準です。
小売業の競争力は、差別化されたプライベートブランド品をどれだけ持つかで決まります。ナショナルブランド品(メーカーブランド品)の販売では、高い粗利を稼ぐことができません。
(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)