東京と大阪――。2024年度、日本の二大都市における高校授業料制度が変わった。東京都は昨年12月、24年度からの私学を含めた高校授業料の実質無償化における所得制限の撤廃を打ち出した。結果、都立最難関の日比谷高校が24年度入試で5年ぶりに定員割れ、2次募集をするなど、その影響が指摘される事態に。また、24年度から高校3年生の授業料の実質無償化がスタートし、26年度以降に全学年が対象となる大阪府では、より顕著に影響が表れている。24年度入試で定員割れとなった府立高校は145校中70校と約半数。旧制中学の歴史を持つ伝統校までも定員割れになり「底が抜けた」と大阪府の教育関係者はおののく。来る25年度入試では、東西とも今年度以上の激変がささやかれる。特集『東京&大阪で高校授業料無償化 常識崩壊!高校入試最前線』では、9月2日(月)から11日(水)までの全8回の連載で、激変する巨大都市の高校入試と志望校選びをレポートする。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
#1 9月2日(月)配信
定員割れの都立高最難関・日比谷高校校長が激白!「都立高の在り方は様変わりする」私立高校授業料無償化で激変の波
都立高校の最難関、日比谷高校が2024年度入試で5年ぶりに定員割れし、2次募集に踏み切った。その原因として挙げられるのが、東京都が24年度から導入した、私学を含めた高校授業料の実質無償化における所得制限の撤廃だ。高校授業料無償化は都立高校にどのような影響を与えるのか?都立トップ校の今後の戦略は?萩原聡・日比谷高校校長にインタビューした。
#2 9月3日(火)配信
大阪府の高校「最新偏差値&難関大学合格実績リスト」国公私立高校全72校を一挙掲載!難関大に受かる高校は?
高校授業料実質無償化で激変する東京と大阪の志望校選び。学校選びの決め手は幾つもあるが、「大学合格実績」は欠かせない要素だ。そこで、最新の入試偏差値と共に、大学通信の協力を得て「出口」である大学合格実績を大調査。入試偏差値と比べて難関大への合格者が多い学校はあるのか?ここでは、大阪府の国公私立高校72校のリストをお届けする。
#3 9月5日(木)配信
早稲アカ、馬渕、SAPIX中学部…難関高校に強い塾は?東京&大阪主要10塾の「合格実績リスト」を公開!
短期決戦といわれる高校受験。子どもの塾選びに悩む親は多い。全方位に強い塾もあれば、特定の高校やエリアに強い塾もある。そこで東西の主要10塾について、過去2年分の難関高校の合格実績リストを掲載する。
#4 9月6日(金)配信
東京都の高校入試戦線に異状あり!授業料実質無償化で開成・早慶付属など私立志向高まる…受験率がダウンした難関都立は?
東京都が2024年度から導入した、私学を含めた高校授業料の実質無償化における所得制限の撤廃。昨年12月の小池百合子都知事の表明から導入まで間がないだけに24年度の入試への影響は軽微とみられていた。ところがふたを開けてみると、受験動向に“異変”が発生した。その24年度入試の分析とともに、さらなる激変が予想される25年度入試を占う。
#5 9月7日(土)配信
大阪府立高校の半数が定員割れの異常事態!最難関・北野高校校長が無償化の影響や今後の戦略を激白「府立高は二極化する」
大阪府が2024年度から段階的に導入した高校授業料の“完全”無償化によって、府立高校が異常事態に陥っている。全日制145校のうち、名門校を含めた約半数の70校が定員割れしたのだ。高校授業料無償化は府立高校にどのような影響を与えるのか?府立トップ校の今後の戦略は?府立高校の最難関、北野高校の浅田充彦校長にインタビューした。
#6 9月8日(日)配信
東京都の高校「最新偏差値&難関大学合格実績リスト」国公私立高校114校を一挙掲載!難関大に受かる高校は?
高校授業料実質無償化で激変する東京と大阪の志望校選び。学校選びの決め手は幾つもあるが、「大学合格実績」は欠かせない要素だ。そこで、最新の入試偏差値と共に、大学通信の協力を得て「出口」である大学合格実績を大調査。入試偏差値と比べて難関大学への合格者が多い学校はあるのか?ここでは、東京都の国公私立高校114校のリストをお届けする。
#7 9月10日(火)配信
高校授業料無償化は「教育格差を助長、中学受験が過熱」も!慶應大・赤林教授が提言「私立中高一貫校の高校入学枠維持が必要だ」
東京都と大阪府で2024年度から導入された、高校授業料の無償化における所得制限撤廃は深刻化する教育格差の是正につながるのか?それどころか「中学受験が今まで以上に過熱しかねない」と言う、慶應義塾大学経済学部教授で同学部附属経済研究所こどもの機会均等研究センター長の赤林英夫氏にインタビューした。
#8 9月12日(木)配信
大阪府立高校が授業料「完全」無償化で東京を上回る大崩壊!ナンバースクールも定員割れ、私立校も猛反発…25年度入試はどうなる?
大阪府が2024年度から段階的に導入した高校授業料の“完全”無償化。その影響は大阪に追随した東京都をはるかに超える。24年度の府立高入試では全日制145校のうち、約半数の70校が定員割れ。旧制中学を前身とするナンバースクールも定員を満たせなかった。激震の大阪の24年度高校入試の分析とともに、受験のさらなる激変が予想される25年度入試を占う。
Key Visual by Noriyo Shinoda