『嫌われる勇気』を読んで
読者は何を感じた?

“主観”で他者貢献できていると思えること(貢献感)で、自らの価値を実感でき、それこそが幸せであるということ。仕事・家族・友人、全ての対人関係に「導きの星」を見いだすことができ、これから迷うことなく“いま、ここ”を生きることができる。ありがとうございます。
(30代・男性)

『嫌われる勇気』をまだ読んだことがない人のために少しだけ補足します。この本の登場人物は2人。悩み多き「青年」と、その彼と対話を重ねる「哲人」です。哲人は、「アドラーは『人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである』とまで断言している」と語ります。

 また、「アドラー心理学では、自由なる人生の大きな指針として『導きの星』というものを掲げます」とも解説しています。「この指針さえ見失わなければいいのだ、こちらの方向に向かって進んでいれば幸福があるのだ、という巨大な理想」のことだそうです。

 さらに、私たちは「過去」でも「未来」でもなく、「『いま、ここ』を真剣に生きるべきなのです」と哲人は説いています。

 つまり上記の感想をくださった読者は、「アドラー心理学が『すべての悩みの原因』とする対人関係において『大きな指針』を見いだし、『いま、ここ』を真剣に生きることができるようになった」ということです。まさにアドラー心理学の境地に立つことができたといえるのではないでしょうか。

 他にも、以下のような感想を頂戴しています。

「自分でコントロールできる課題と他人の課題」という考え方が腑に落ちた。
タイトルの「嫌われる勇気」というのは、嫌われてもいいように振る舞うという考え方ではなく、好き嫌いを決めるのは相手(の課題)だから自分の軸で行動してもいい、という意味だとわかったときに感動した。

(20代・女性)
対話形式のため、青年の気持ちになって読み進めることができた。哲人に共感したり、時には反発したり、青年に同化することで内容の理解がスムーズにいった。
根性論に陥らずに、方法論まで提示してくれたため、考え方を日常生活に落とし込み、実践できるようになっている。その意味で、読者自身がその気になれば(勇気を出せば)、物の見方、人生観を本当に変えられるのだと思った。
現代の若者が一度は悩んだことがあると思われる考えを全く新しい視点からときほぐしていく本。
間違いなく世界観が変わる。

(10代・男性)

対話篇形式という構成が斬新で、難しい心理学、哲学への興味がそそられた。
このような考え方が一部ではなく、組織全体に普及して初めて効果的だと思いました。バタフライエフェクトになるよう、考え方を広める一翼を担いたいと思います。

(50代・男性)

現在、社会人3年目だが、新卒で勤めた会社で対人関係で悩んでいたことを、転職した今でも思い出してしまうことがあり、この本のタイトルに引かれて読んでみた。「いま、ここ」に集中すれば過去のことを気にしなくてもいいと思えた。
(20代・女性)

「人は今日からでも幸せになれる」という哲人の持論を体感した人や人生観が一変した人、さらにはアドラー心理学の考え方を自ら広めたいと考えるようになった人まで……。読者に対して大きな影響力を発揮していることが分かります。

 10年余りで国内300万部を突破し、今も売れ続けている『嫌われる勇気』。「次の10年」も新たな読者の心を揺さぶり、読み直した人には新たな刺激を与え、長く読み継がれていくはずです。

『嫌われる勇気』
岸見一郎/古賀史健 著、定価:1650円(本体1500円+税10%)、46判並製、296ページ、ISBN:978-4-478-02581-9

*本記事の感想文は、書籍を楽しむ読者のためにお得な情報を届けるサービス「DIAMOND愛読者クラブ」に届いたものを、意味が変わらない範囲で一部編集してご紹介しています。